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ドリームダンサーズ/トランペット二重奏

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"Dreamdancers"  [作曲] エンヨット・シュナイダー(Enjott Schneider)  [編成] トランペット2重奏(ピッコロトランペット、フリューゲルホルン+管弦楽)  [演奏時間] 22:00 (3楽章構成)  [出版] Strube Verlag トランス=シベリア芸術祭で初演された、ドイツの作曲家エンヨット・シュナイダーのドリームダンサーズという曲です。ピッコロトランペットとフリューゲルホルンの二重協奏曲という珍しい編成です。 3楽章構成で約20分と大曲です。詳しくは プログラムノート(英語) に書かれていますが、夢の世界を表現したもののようで、よく言えば幻想的、悪く言うととらえどころのない曲です。 新たなトランペットコンチェルトが生まれることには賛同しますが、聴いての通り、難度は超プロ級で、とても凡人に演奏できるものではないところが残念です。 下記映像は、トランス=シベリア芸術祭での初演でピッコロトランペットの名手オットー・ザウターとセルゲイ・ナカリャコフによるものです。 1楽章 2楽章 3楽章

キリストは従順であられた/トランペット四重奏

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"Christus factus est WAB11"  [作曲] アントン・ブルックナー(Anton Bruckner)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 4:30  [最高音] A  [出版] KohZimmer2  [楽譜入手先]  Piascore   Amazon(Kindle版)   Google Play   Googleブックス ブルックナーは交響曲の大家として一部のクラシックファンから絶大な支持を得ている作曲家の一人ですが、交響曲作家として認められたのは晩年であり、それまでに数多くのモテットなどの宗教音楽が残されています。 今回はその中からモテット「キリストは従順であられた」をトランペット4重奏に編曲しました。(実は、以前紹介したブルックナーの エッサイの若枝 に触発されました) 宗教的な内容はよくわからないですが、静かで重苦しい冒頭、感情が迸る様な後半のfffなど、ブルックナーの敬虔な様子が感じられる一曲となっています。 難度ですが、音符自体は非常に簡単なのですが、タイミング、音の長さ、音程をそろえるという基本的なことができないとなかなか曲になりません。 また、冒頭および最後がpなので非常に神経を使います。 なかなか、人前で演奏するのは難しいでしょうが、アンサンブル力を鍛えるという意味ではよい課題になると思います。

3本のトランペットのためのトリオ/トランペット三重奏

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"Trio For Three Trumpets (1976)"  [作曲] ソフィア・グバイドゥーリナ (Sofia Gubaidulina)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 8:00  [出版] Sikorski  [楽譜入手先]  Presto Classical グバイドゥーリナはロシアの女流作曲家です。 現代音楽でとてもシリアスな作品ですが、不協和音の間に時折垣間見える美しい和音と3本の掛け合いによって激しくなっていく部分の対比が癖になります。 グレードは不明ですが、難度もかなり高いように思います。 特に後半の高音でのフラッターはかなりの技術が必要です。

札幌オリンピックファンファーレ/トランペット七重奏

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"Fanfare of the Sapporo Games"  [作曲] 三善 晃(MIYOSHI, Akira)  [編成] トランペット7重奏(16本使用)  [演奏時間] 0:26  [最高音] Bb  [楽譜入手先] なし  Abecchiのホームページ 前回に引き続き、オリンピックファンファーレの紹介です。 札幌オリンピックは、1972年に札幌市で行われた冬季オリンピック。日本およびアジアで初めて開催した冬季オリンピックです。 なんと、このファンファーレ、日本を代表する作曲家の三善 晃氏の作曲なんです。 当時、16本使用して演奏されたようですが、記譜上の最大和音は最終小節7つなので7本で演奏できるため7重奏とさせていただきました。 肝心の譜面ですが、現在取り扱いはないようです。 ですが、その貴重な譜面は個人の方の Abecchiのホームページ に画像があり拡大すると詳細まで見えます。ありがたい。 in Cで書かれているため最高音はハイBbです。 三善先生らしく臨時記号多発なのですが、そこまで奇抜な感じはせず輝かしいファンファーレとなっています。

東京オリンピックファンファーレ/トランペット四重奏

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"Fanfare of the Tokyo Games"  [作曲] 今井 光也(IMAI, Mitsuya)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 0:30  [最高音] Ab  [楽譜入手先]  ウィンズスコア 東京オリンピックまで、あと3年、前回の東京オリンピックといえば、やはりこのファンファーレが印象的ですね。 曲はトランペット4パートの構成で、8小節しかないのですが、冒頭2小節はユニゾンでその次の4小節も2声、最後の2小節でやっと3声になるもF-molという短調で終わるというものです。 ですが、暗いというより雅を感じる上品なファンファーレだと思います。 当時、このファンファーレを聞いた外国人は驚いたことでしょう。 ヘ調自然短音階で書かれているとのことですが、 詳細は、 オリンピック東京大会ファンファーレ(Wiki) をご覧ください。 オリンピックのファンファーレでは1984年のロサンゼルス・オリンピックのJ.ウィリアムズが作曲したファンファーレが有名ですね。 最近のオリンピックの開会式でのファンファーレは無いのか印象にないですよね。 次回の東京オリンピックでファンファーレがあるかはわかりませんが、 もう少し、トランペットに日の当たる舞台を用意してほしいものです。

エッサイの若枝/トランペット六重奏

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"Virga Jesse"  [作曲] A.ブルックナー(Anton Bruckner)  [編成] トランペット6重奏  [編曲] 不明  [演奏時間] 3:30  [楽譜入手先]  IMSLP(無料) 交響曲の大家として一部のファンから絶大な支持を得ているブルックナーですが、 宗教音楽も多く、このエッサイの若枝もミサのために書かれたものです。 短い曲ですが、彼の壮大な交響曲を彷彿とさせ、ブルックナー・パウゼといわれる全休止もしばしば登場し、ブルックナーファン涎垂の小品となっています。 残念ながら、編曲が不明ですがIMSLPより無料で合唱の譜面が手に入ります。

マーラー 交響曲第5番より/トランペットソロ

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"Symphony No.5"  [作曲] G. マーラー(Gustav Mahler)  [演奏時間] 70:00 (うち冒頭ソロ 約30秒)  [楽譜入手先]  IMSLP(無料) 今回もオーケストラで活躍するトランペットソロの紹介です。 ムソルグスキーの展覧会の絵と双璧を成す通称”マラ5”のトランペット冒頭どソロ。 葬送行進曲という副題が示すように短調の重苦しいファンファーレです。 このテーマは1楽章の中で幾度となく登場する他、交響曲第4番でも使用されています。

ビタースイートサンバ/トランペット二重奏

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"Bitter Sweet Samba"  [作曲] ソル・レイク(Sol Lake)  [編成] トランペット2重奏 +伴奏  [演奏時間] 2:00  [楽譜入手先]  新版 トランペット100曲集 言わずと知れた、あの曲ですね。 題名を知らない方も、オールナイトニッポンや金麦のCMでおなじみだと思います。 おそらく、日本で、 トランペット吹きの休日 の次に有名なトランペットアンサンブル曲ではないでしょうか? 演奏はハーブ・アルパート&ティファナブラスのものが有名ですが、 特別難しいパッセージやハイトーンがあるわけではないのですが、なかなかあの味わいというか大人の雰囲気を醸し出すのは至難の業です。

新劇場のためのファンファーレ/トランペット二重奏

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"Fanfare for a New Theatre for two trumpets in C"  [作曲] I. ストラヴィンスキー(Igor Stravinsky)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 0:30  [楽譜入手先]  Sheet Music Plus バレエ音楽の「火の鳥」や「春の祭典」などで有名なストラヴィンスキーによる2本のトランペットのためのファンファーレです。 このファンファーレは1968年にできたニューヨーク州立劇場(現・ディヴィッド・H・コーク劇場)のオープニング・セレモニーのために書かれたようです。 動画で譜面が確認できますが、一人で演奏するだけでも大変そうですが、二人で合わせるとなると相当な技術が必要です。

ネオン・ファンファーレ/トランペット六重奏

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"Neon Fanfare"  [作曲] E . ロス(Elaine Ross)  [編成] トランペット6重奏  [演奏時間] 5:30  [グレード] 5  [最高音] ハイBb  [楽譜入手先]  Sheet Music Plus  (サンプルあり) 静かなベルトーンの冒頭のあと少し大人な雰囲気を醸し出すフリューゲルのソロでで始まります。作曲の背景は不明ですが、夜のネオンの雰囲気ということでしょうか? 徐々に不協和音を伴って緊張感を増していき、速いテンポの部分へ突入します。 メインのこの部分、実は7/8という変拍子なんです。 グレードは5ということで、やはりなかなか難しいですね。 <ノース・ダコタ大学の演奏> <TAMUK トランペットアンサンブルの演奏>

聖堂/トランペット五重奏

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"La Catedral"  [作曲] アンドレス・バレロ=カステルス(Andrés Valero-Castells)  [編成] トランペット5重奏(2本のピッコロと3本のトランペット)  [演奏時間] 5:00  [楽譜入手先]  ヤマハ・ミュージック カステルスはスペインの作曲家で、吹奏楽曲「交響曲第1番 ムルタの谷」や「ポリフェーモ」などで有名です。 作曲は1990年なのですが、バロック時代のヴィヴァルディの作品のような雰囲気を持つ作品です。そのため、5重奏ですが、2本はピッコロを使用しているようです。 ピッコロパートは当然高音域なので難度が高くなります。 とても美しいゆっくりしたコラールが印象的でこの作品の魅力の一つです。 コラールのあとはallegroの明るく軽快なテーマを含む4つの部分を経て、コラール直後のテーマが再現されます。 まったく奇をてらった要素がないので聴きやすく魅力的な曲ですが、演奏する方は大変そうです。

夕べに/トランペット四重奏

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"Au Soir"  [作曲] G . エネスコ(George Enescu)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 3:30  [楽譜入手先]  mcnaughtan (楽譜サンプルあり) ルーマニアの作曲家、エネスコのトランペット4重奏です。 同時期に作曲されたトランペット・ソロの「伝説」という曲は多少知られていると思いますが、こちらはあまり知られていないですが、とても繊細で美しい名曲です。 夕陽を思わせる暖かくもどこか寂し気な冒頭のテーマ、少し田舎臭さのあるユニゾン&ソロの中間部を経て冒頭のテーマがミュートで再現されます。 まるで日が沈んでいくように静かに幕を閉じます。

プロムナード 組曲「展覧会の絵」より/トランペットソロ

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"Promenade from Pictures at an Exhibition"  [作曲] M . ムソルグスキー(Моде́ст Петро́вич Му́соргский)  [編曲] M . ラヴェル (Joseph-Maurice Ravel)  [編成] オーケストラ  [演奏時間] 30:00 (冒頭ソロ部分 0:30)  [楽譜入手先] IMSLP  (Arrangements and Transcriptions タブ) 今回もアンサンブルではなくトランペットの活躍するオーケストラ曲です。 この曲を聴いたことがないという方はまずいないでしょうが、トランペットのドソロで始まる、ムソルグスキーの展覧会の絵です。 実はこの曲ピアノ版がオリジナルで、ラヴェルがオーケストラに編曲したものが非常に有名になっています。 スコアを見ていただければ分かりますが、譜面はそれほど難しくないです。最高音もAbなので練習すればできる(はず)なのですが、やはり冒頭ソロというのはきついですね。 この、プロムナードは5回ありますが、もう一度トランペットソロで半音上がったものが現れます。 そのほか、ピッコロトランペットで演奏することの多い、サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ、キエフの大門とトランペット大活躍の楽曲です。 こちらがオリジナル版です。 随分雰囲気が違いますが、こちらも素敵です。

6本のトランペットのための音楽/トランペット六重奏

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"Music for Six Trumpets"  [作曲] V. ネリベル(Vaclav Nelhybel)  [編成] トランペット6重奏  [演奏時間] 4:30  [グレード] 3  [楽譜入手先]  アカデミア・ミュージック   ミュージックエイト  [楽譜サンプル]  スコアサンプル 吹奏楽では交響的断章などで有名な作曲家のネリベル(最近はあまり演奏されないのでしょうか!?)ですが、根強いファンも多く(!?)私もその一人です。 以前紹介した、トランペット3本のための、 12の演奏会用小品 でもネリベルサウンドを堪能することができますが、6重奏を発見しましたのでご紹介します。 6本あるとネリベルお得意のベルトーン積み上げの不協和音が効いてきますね。 最初は、タイミングが違うだけで全員同じ音で上昇していきます。 何度かミュートの刻みがありますが、その度に曲が展開していき、最後は、ネリベルの吹奏楽作品を彷彿させるように、だんだんと緊張感が高まっていきます。 残念なのは、最後にもうひとひねり欲しかったかな、というところです。 作曲の経緯がわからないので何とも言えませんが、5分以内でグレード3という依頼なのかもしれませんね。 サンプルスコアみるとわかりますが、全員同音の出だしの低いHの音はBb管だとちょっといやらしいですね。ただ、グレード3ということからも、きっちりリズムさえ押さえれば割とネリベルっぽくなりそうですね。 こちらは多重録音によるものです。 音があるときに映像が映るようになっています。シャツの色を変えているところもこだわりを感じます👌

ソーラス/トランペットソロ

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"Solus"  [作曲] S. フリードマン(Stanley Friedman)  [編成] トランペットソロ  [演奏時間] 12:00  [構成] 5曲構成   1. Introduction 2. Furtively 3. Scerzando 4. Waltz 5. Fanfare  [出版社] BIM社  [楽譜入手先] 楽天ブックス  [楽譜サンプル]  サンプル 今回紹介するのは、無伴奏トランペットソロのソーラスです。 この曲はS. フリードマンによって1970年に作曲された、トランペットの可能性を最大限に試した実験的な作品です。 まずは、一番有名な、最終曲 ファンファーレをお聴きください。 なんか変な音なのお気づきでしょうか? 実は、あの小さい2番管を抜いて演奏しているんです! 基本的に2番ピストンは抑えたままの指使いなのですが、たまに2番を抑えない箇所があるので観客は音量差にびっくりすると思います。 また、スライドを徐々に長くしていくような指定もあり、通常のテクニック以外の技術も必要になってくる難曲です。 最終曲に限らず、いろいろな技巧を駆使しているようで、フラッターなんかはもちろん、ペダルトーン(譜面はヘ音記号!)や バルブトレモロ(替え指のトレモロ)中には声を出す!というのもありますね。面白い。なんでもありです。 以下は全曲演奏しています。最後に2番管抜いています(笑)

ファンファーレ 組曲第4番「絵のような風景」よりジプシーの祭り

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"Fête Bohème"  [作曲] J . マスネ(Jules Emile Frédéric Massenet)  [楽譜入手先]  IMSLP   44ページから (無料) 今回も、トランペットアンサンブルというより、トランペットが活躍するオーケストラ作品の紹介です。 吹奏楽でもおなじみマスネの絵のような風景の最終曲です。 冒頭から華やかなファンファーレがあります。 まず、1,2番のオクターブのユニゾン1小節に続き、同じ音型で3,4番がユニゾンで呼応しブラスセクション全体で3連符のファンファーレを奏でます。 中間部のチェロの美しい旋律に入る前と、後半盛り上がってコーダに突入する直前に同じようなファンファーレがあり、トランペット無しには語れない一曲となっています。

フェリタス/トランペット六重奏

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"Feritas"  [作曲] R . エスメール(Reena Esmail)  [編成] トランペット6重奏  [演奏時間] 7:00  [最高音] ハイC#  [楽譜入手先]  reenaesmail.com  [楽譜サンプル]  スコアサンプル フェリタスは、イェール大学音楽院トランペット科の委嘱によって、エスメールが作曲した作品です。 音大の委嘱ということもあり、トランペットアンサンブルの限界に挑戦すべく、非常に難解で難度の高い作品となっています。 スコアサンプル を見ていただければわかりますが、変拍子のオンパレードで指揮なしには演奏不能でしょう。 刻みを伴う速い部分と対比的に遅い部分があり、速い部分は5/8や7/8など四分音符で割り切れない八分音符が緊張感を伴ったアクセントになり、遅い部分は、ワウワウミュートなどを使用して弛緩した雰囲気を効果的に演出しています。 その二つの要素が後半に同居し徐々に緊張感を高め終結していきます。 なかなか気軽に演奏できる曲ではないですが、挑戦し甲斐のある一曲です。

奇しきラッパの音(レクイエムから)/トランペット八重奏

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"Tuba Mirum"  [作曲] G. ヴェルディ(G. Verdi)  [編成] トランペット8重奏  [演奏時間] 0:45  [楽譜入手先]  IMSLP   2. Sequence (Dies Irae) (無料) 今回も純粋なアンサンブルではなく、オーケストラの中の一部で活躍する箇所を紹介します。 アイーダや椿姫の乾杯の歌などオペラでとても有名なヴェルディですが、レクイエムの中の「怒りの日」はCMなどでも耳にしたことがあると思います。 本当にタイトル通り怒り狂った曲です。その怒りが収まった(?)あとの曲が、この「奇しきラッパの音」という曲でトランペットのみはその冒頭です。 音量 p 指定でステージの2本で静かに開始され、バンダ(ステージ外)の2本が呼応します。さらにかぶせるように別のバンダの2本が呼応し、残りのステージ上の2本も加わり徐々に音量を増して頂点でフルオーケストラのtuttiとなります。 まさに、あちこちからトランペットのファンファーレが降り注ぐトランペット祭りの1曲です! ちなみにタイトルのtubaはあのチューバのことではなくラテン語でトランペットのことのようです。Mirumが驚きとかいう意味(おそらくミラクルの語源?)で「奇しきラッパの音」という和訳になるようです。

ドリアン・ダンス/トランペット二重奏

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"Dorian Dance"  [作曲] E. ルイス(Eddie Lewis)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 1:00  [最高音] C  [出版] Tiger Music  [楽譜入手先]  Sheet Music Plus  (eBook)  [楽譜サンプル]  google books  (No.29 Dorian) 二重奏は合奏の基本!今回紹介するのは、非常に簡単なのになかなか雰囲気のある、E.ルイスのドリアン・ダンスです。 この曲は、E. ルイスの”セレブレーション” 101のオリジナル・トランペット・デュエット集に収められた1曲で、上記リンクより楽譜サンプルを見ていただければ、(No.29がこの曲)わかると思いますが非常に簡単です。 初心者でもできそうなのに、真面目に演奏してもなかなか趣がある名作です。 ちなみにドリアンというのはあの臭いけどおいしい果物ではなく、グレゴリオ聖歌などに用いられる教会旋法(音階の一種)の中のドリア旋法というものです。 どおりで何か、いにしえのありがたいもののような(?!)雰囲気があるんですね。 何はともあれ、アマチュアにとって、簡単でいい曲は大歓迎ですね。

トリオ・リリカル/トランペット三重奏

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"Trio Lyrical"  [作曲] T. ストークス (Tobin Stokes)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 8:00  [出版] Brassworks 4  [楽譜入手先]  qPress  (サンプルあり) この作品は、 Reveille Trumpet Collective の委嘱によりT. ストークスによって2010年に作曲されました。 基本的に音量は抑え気味なのですが、内に秘めた強い感情、力強さを感じる作品で、 トランペットアンサンブルにありがちな、華やかさだけ、勢いだけといった作品とは完全に一線を画す、非常に芸術性が高い作品です。 楽譜入手先ではサンプル譜面を閲覧することができます。 ゆっくりとしたテンポなので、一見簡単そうに見えるものの、時折出てくる細かい音符、不安定な和音など、作品のタイトルとなっているリリカル(叙情的)な演奏にはかなりのレベルが必要と思われます。 ですが、とても魅力的な作品です。

「さくら色のワルツ」 佐藤 和哉 作曲

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"SAKURA IRO NO WALTZ"  [作曲] 佐藤 和哉 (SAITO, Kazuya)  [編成] トランペット, 篠笛, ピアノ (パーカッション、ギター)  [演奏時間] 4:00  [楽譜入手先]  【譜面】1stアルバム「ふうちそう」楽譜集【お取り寄せ商品 佐藤和哉】 今回紹介するのは少し変わり種、篠笛とトランペットのアンサンブルという珍しい作品です。 この作品は篠笛奏者の佐藤和哉氏が作曲したもので、華やかなイメージが先行しがちなトランペットですが、それとは対照的に柔らかくあたたかい音色をうまく引き出せる曲調となっています。 それぞれのトランペットソロ、篠笛ソロはもちろん良いのですが、トランペットと篠笛というまったく音色が違う楽器の2重奏になったときに、お互いを邪魔することなく、とても心地よく聴こえるのは、和音ではなくオブリガート的な使い方をしているからではなないでしょうか。 ところで、この曲どこかで聞き覚えないですか? 実は、少し前の朝ドラ「ごちそうさん」のオープニングテーマ、ゆずの「雨のち晴レルヤ」のモチーフとなった曲だそうです。( wikiより ) 楽譜は、「ふうちそう」に収録されているようです。さくら色のワルツにはトランペット譜もついているようです。 篠笛奏者はなかなか見つからないので、なかなか同じ味は出せないですが、フルートやリコーダーでやってみてもいいかもしれません。

トランペット三重奏曲 M.ロンドー作曲

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"Trumpet Trio in C major"  [作曲] M. ロンドー (Michel Rondeau)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 1:20  [楽譜入手先]  ISMLP(無料) 今回は、ISMLPに無料公開されているトランペットアンサンブルを演奏してみました。 M. ロンドー氏の3重奏曲です。 M. ロンドーは1948年生まれのカナダの作曲家・トランペット奏者(プロ・アマ不明)でISMLPにてトランペットの作品を含む多数の作品を発表しています。 交響曲においては、大規模なものは少ないようですが、なんと!第56番まで、発表しています。 その中で、今回紹介するトリオは比較的易しく、ほぼ初見でも演奏できてしまう1:20の短い作品ですが、フーガのようにモチーフを各パートが引き継いでおり、バッハの作品のような宗教的な敬虔さ上品さが感じられます。 簡単でよい作品が少ないトランペットアンサンブルの中ではとても貴重でありがたい存在です。(しかも無料!)

ファンファーレ バレエ音楽「白鳥の湖」より/トランペット三重奏

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"Fanfare from Swan Lake"  [作曲] P. I. チャイコフスキー (P. I. Tchaikovsky)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 0:10  [楽譜入手先]  ISMLP(無料) Act III, No.17. Scene 今回紹介するのは、トランペットアンサンブルというよりは、オーケストラ演奏のバレエ音楽の一部ですが、詳しくない人でもバレエといえばこれでしょ!というぐらい有名な白鳥の湖の第3幕で演奏されるファンファーレです。 インパクトがあり約10秒と短いので、テレビのバラエティ番組などでも効果音としてよく使用されるので聴いたことがある方も多いかもしれません。 このファンファーレが登場するのは第三幕、宮殿の大広間で開催さる舞踏会のシーンです。 演出にもよりますが、スコア上8小節のこのファンファーレはこのシーンで4回使用されています。

イバリアンス/トランペット八重奏

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"Ebullience"  [作曲] S.リアズ(S. Lias)  [編成] トランペット8重奏  [演奏時間] 7:00  [出版] Brassworks 4  [楽譜入手先]  ミュージック・エイト   brassworks4.com(海外)   アカデミア・ミュージック(国内)  [楽譜サンプル]  PDF 題名のEbullienceは英語で [名]  1  (湯などの)沸騰.  2  あふれるような元気[情熱] という意味だそうです。 題名のとおり、12/8 拍子のノリの良い第一主題と対比的で装飾音が印象的な第二主題、抒情的な中間部、第一第二主題の再現を行った後、盛り上がって幕を閉じます。 1~4番トランペットが第1、第2クワイアに分かれて計8本の大アンサンブルです。

いつも片眼を開けて眠る見事に太った 猿の王様を目覚めさせるためのファンファーレ/トランペット二重奏

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"Sonnerie pour reveiller le bon gros Roi des Singes"  [作曲] E.サティ (Erik Satie)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 0:30  [出版] グッドウィン・アンド・タブ社 (Goodwin & Tabb Ltd.)  [楽譜入手先]  IMSLP (無料) 意味不明のとても長い題名のこのファンファーレは、ジムノペディやジュ・トゥ・ヴで知られるフランスの作曲家、エリック・サティの作品です。 変わり者と呼ばれた異端の作曲家で、この作品にも彼の個性が多分に反映されています。 ジムノペディなどと同様に初めて聴いたとき”なんだこれは!”と思ったのですが、意外と耳に残る不思議な魅力を持った作品です。 タイトルの意味はよくわかりません。。。 彼はほかにも『官僚的なソナチネ』『犬のためのぶよぶよとした前奏曲』『胎児の干物』など変わったタイトルをつけています。 16小節の作品で約30秒です。この動画の演奏は3回繰り返しているようです。 なお、この作品は、1921年10月1日から1922年1月1日までグッドウィン・アンド・タブ社が7回発行した Fanfare [FAN] での中で発表されたもので、多くの作曲家がトランペットに限らずファンファーレを描いているようです。 サティのほかにも、ファリャやプーランクなど著名な作曲家も参加しています。

アンダンテとアレグレット/トランペット二重奏

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アンダンテとアレグレット "Andante and Allegretto"  [作曲] ギョーム・バレ (Guillaume Balay)  [編曲] ニール・ミューラー (Neil Mueller)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 4:00  [出版] Balquhidder Music  [楽譜入手先]  Balquhidder Music ギョーム・バレはフランスの軍人・コルネット奏者・指揮者・作曲家です。 実は吹奏楽で有名なディオニソスの祭りをパリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団で初演指揮した人物とされています。( wikiより ) バレは、ピアノ伴奏のコルネットソロ曲や木管アンサンブルなどを作曲しています。 アンダンテとアレグレットも元々ピアノとコルネットのための曲です。 これを2重奏に編曲したものです。 曲は哀愁を帯びた悲しげなメロディーが美しいアンダンテ、軽快で牧歌的な感じのするアレグレットの2つの部分で構成されています。 こちらがオリジナルのピアノとソロ・コルネット版です。 すでに版権が切れているので IMSLP で無料で譜面をダウンロードできます。

イントラーダ・ドラマティカ/トランペット五重奏・八重奏

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イントラーダ・ドラマティカ "Intrada Dramatica"  [作曲] J.プライス (Joseph Price)  [編成] トランペット5重奏 / 8重奏  [演奏時間] 3:00  [グレード] 5  [出版] トリプロ・プレス  (Triplo Press)  [楽譜入手先]  トリプロ・プレス(5重奏)   (8重奏) イントラーダ・ドラマティカは速い6/8拍子のリズミカルでありながら非常にメロディーも美しい楽曲です。 最後はハイDbなど高音も多く、テンポも速いため、グレードは5と高いようです。 トランペット5重奏版と8重奏版がありますが、8重奏版の和音の厚みやそれによって生じる色彩感が美しいですが、5重奏版も曲の魅力を失うことなく、小編成の小回りが効くコンパクトな演奏が可能な仕上がりとなっているようです。 ー5重奏版ー 上記、アメリカのプロトランぺッターにより2007年に結成されたトロンバ・ムンディの演奏です。 ー8重奏版ー

NTC 2017/全米トランペットコンクール(大アンサンブル部門)

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毎年、アメリカで開催されるNTC( N ational  T rumpet  C ompetitionの頭文字で全米トランペットコンクール)が3/23~25にコロラド州デンバーで行われました。 スポンサー名を冠した年齢別ソロ5部門と編成別アンサンブル2部門とがあり、それぞれ1位から3位までの入賞者が選ばれます。 前回に引き続き、大アンサンブル部門入賞者を紹介します。大アンサンブル部門は7人~10人のトランペットアンサンブルです。 Th e  Maller Trumpet Large Ensemble Division First Place- Baylor University- Green Second Place- Florida State University Third Place-Southern Methodist University ( NTCホームページより 抜粋) 1位 ベイラー大学   Bold, Blue and Bright /トランペット8重奏(J.ステファーソン作曲・W.ラド編曲) 2位 フロリダ州立大学   Unplugged /トランペット8重奏(J.ステファーソン作曲) 3位 サザン・メソジスト大学   ばらの騎士/トランペット7重奏 (R.シュトラウス作曲・A.ペニー) 追々これらの作品を紹介していきたいと思いますが、 まずは、YouTubeのUPされていた2位のフロリダ州立大学の演奏をお聴きください。

NTC 2017/全米トランペットコンクール(小アンサンブル部門)

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毎年、アメリカで開催されるNTC( N ational T rumpet C ompetitionの頭文字で全米トランペットコンクール)が3/23~25にコロラド州デンバーで行われました。 スポンサー名を冠した年齢別ソロ5部門と編成別アンサンブル2部門とがあり、それぞれ1位から3位までの入賞者が選ばれます。 今回は、楽器メーカーのゲッツェンスポンサーの小アンサンブル部門入賞者を紹介します。小アンサンブル部門は4人~6人のトランペットアンサンブルです。 The Getzen Trumpet Small Ensemble Division First Place- University of Michigan Second Place- California State University- Long Beach Third Place- Cincinnati Conservatory of Music  ( NTCホームページより 抜粋) 1位 ミシガン大学   コントラスト/トランペット5重奏(A.プログ作曲) 2位 カリフォルニア州立大学   ファンタジア・ブラジレイラ/トランペット5重奏(José Ursicino da Silva作曲) 3位 シンシナティ大学音楽院   弦楽四重奏 第8番/トランペット4重奏   (ショスタコーヴィチ作曲・M.へーベル編曲) 追々これらの作品を紹介していきたいと思いますが、 まずは、YouTubeのUPされていた3位のシンシナティ大学音楽院の演奏をお聴きください。 弦楽器でも難しいこの曲をよくもまあトランペットだけでやろうと考えたものです。 原曲は20分を超える5楽章の作品ですが、全楽章を8分に短縮しています。

マーチ「星条旗よ永遠なれ」 /トランペット二~六重奏

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マーチ「星条旗よ永遠なれ」 "The Stars and Stripes Forever March"  [作曲] J.P. スーザ  (John Philip Sousa)  [編曲] Koh Zimmer2  [編成] トランペット2~6重奏  [演奏時間] 3:30  [楽譜入手先] ※ただいま調整中 言わずと知れた、マーチの名作、「星条旗よ永遠なれ」です。 この作品をトランペットアンサンブルに編曲しました。 果てしなく美しいトリオとピッコロのオブリガートが特徴的なのですが、これらの旋律は それぞれ、アメリカの北部、南部を表しており、もう一つ最後に入ってくるトロンボーンの力強い旋律は西部を表しているそうです。 編曲は、なるべくいろいろな人数で楽しめるように2重奏~6重奏で演奏できるようにしています。 オプションではありますが、ピッコロのオブリガートも再現しています。 1st 基本的に旋律です。若干負担は高め。最高音はFですが、オプション演奏でハイBbまであります 2nd 基本的に低音担当です。 3rd-5th 伴奏および旋律補強のため、負担は低いです。 6th 高音補強およびピッコロのオブリガートがあります。負担は超高めです。

牧神の午後への前奏曲/トランペット五重奏

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牧神の午後への前奏曲 "Prelude to the Afternoon of a Faun"  [作曲]  C.ドビュッシー  (Claude Debussy)  [編曲] G.マンガス (Greg Mangus)  [編成] トランペット5重奏  [演奏時間] 7:30  [出版] 未出版 今年も3/23~25にアメリカのデンバーで開催されるNTC( National Trumpet Competition )ですが、今日紹介するのは、2014年にそのNTCの小アンサンブル部門で優勝したオクラホマ州立大学の牧神の午後への前奏曲です。 吹奏楽経験者なら、ドビュッシーの交響詩「海」やラベルのダフクロなんかが聴きたくて買うCDによく一緒に入っているので、やったことはなくても、ご存知の方も多いとは思います。フルートの低いソロで始まるあの曲です。 まさか、この曲をトランペットだけでやろうなんて、思いもよりませんでした。 しかも、冒頭の雰囲気も本物に負けず劣らずいい感じです。 途中、若干無理を感じる部分もないことはないのですが、見事にドビュッシーの雰囲気を再現しています。お見事! 難度は言うまでもなく高いでしょう。未出版ですが、出版されてもなかなか演奏できるものではなないと思います。 トランペットアンサンブルの可能性を感じさせる編曲です。

H.H blues/トランペット二重奏

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H.H blues  [作曲] 原 朋直  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 0:30  [楽譜入手先]  ヤマハ (無料) この映像をご覧になった方も多いかと思いますが、10年くらいのYAMAHAのCMで、 N響トランペット奏者の佛坂氏とジャズトランぺッターの原朋直が共演したものです。 作曲は原氏が行っていますが、佛坂氏の奏でるクラシック風旋律と、あとから入ってくる原氏のジャズ風の旋律が見事な融合を見せています。 しかもこの譜面がタダで手に入ります。譜面をみるとそれほど演奏不能なようには見えません。 あの雰囲気を再現するのはなかなかの腕前が必要ですが、さらえない事は無いでしょう。 CM用なので30秒と短いので使いどころが難しいですが、学生のサークルや部活紹介なんかに使うとかっこよくて新入生が増えるかも。

シティスケイプ(都会の光景)/トランペット五重奏

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シティスケイプ (都会の光景) "Cityscapes"  [作曲] E.モラレス (Erik Morales)  [編成] トランペット5重奏  [演奏時間] 9:00  [グレード] E  [出版] モラレス・ミュージック (Morales Music)  [楽譜入手先]  アカデミア・ミュージック トランペットアンサンブル作曲家としてお馴染みE.モラレスの5重奏です。 都会の光景という題名にふさわしいかっこいい曲です。 構成は以下3曲構成になっています。 第一曲 ラッシュアワー  都会のラッシュアワーを感じさせるアップテンポでスタイリッシュな曲です。 第二曲 超高層ビル  超高層をビルから景色を眺めるようなゆっくりとした雄大な曲です。 第三曲 都会のリズム  アタッカで、再び第一曲のようなアップテンポになります。  面白いのがマウスピースをタップしてリズムを刻むところです。運指も指定してあるようで音程があるところも注目です。 聴けば分かると思いますが、難度はEということです。普通に難しそうです。

オーディションのための6つの小品/トランペット四重奏

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オーディションのための6つの小品 "Six pièces d'audition  pour quatre trompettes"  [作曲] J.M.ドゥファイ  (Jean-Michel Defaye)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 15:00  [出版] ルデュック社 (Alphonse Leduc)  [楽譜入手先] ヤマハミュージックWeb Shop どういう経緯で作曲されたか不明ですが、何かのコンクールの課題曲で作曲されたのでしょうか。 紛らわしいことに同じ作曲家の同じ曲名でトランペット3重奏、クラリネット4重奏、クラリネット3重奏が存在します。 さらにクラリネットアンサンブルとは別の曲です。3重奏と4重奏が同じ曲のバリエーションかは不明です。 クラリネット4重奏の方はアンサンブルコンテストの全国大会でお馴染みの曲のようで、アンコンで全国狙うならこの曲とすら言われた時期もあるようです。 トランペットアンサンブルの方は全く知られていないですね。(トランペットアンサンブル自体ほとんど全国大会に登場しませんが。。。) 良くも悪くもフランスものらしい曲で、好きな人にはたまらない不協和音多用の楽曲となっています。 題名の通り6楽章からなり、全部演奏すると15分ほどになる大曲です。 難度はコンクール用ということもあり、十分高く、普通の音階ではないため運指も難しそうです。

チャパネカス/トランペット三重奏

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チャパネカス "Chiapanecas"  [作曲] メキシコ民謡  [編曲] ラファエル・メンデス (Rafael Mendez)  [編成] トランペット3重奏  + 伴奏  [演奏時間] 2:30  [出版] カール・フィッシャー (CARL FISCHER)  [楽譜入手先] www.di-arezzo.jp チャパネカスは メキシコのチアパス州の伝統歌謡で 「チアパスの娘たち」という意味だそうです。とても陽気な音楽で盛り上がります。 ラファエル・メンデスはメキシコ出身のトランペッターで軽快なサウンドが持ち味の超絶技巧の名手として知られています。 難度は、中盤まではなんとかなりそうな感じでしたが、ラストは超絶技巧の名手にとっては簡単なんでしょうが、凡人にはやはり無理ですね。 彼の超絶技巧ぶりをご存知”熊蜂の飛行”で。

スウォーム/トランペット四重奏

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スウォーム "SWARM"  [作曲] ナザン・オスト (Natan Ost)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 2:00  [出版] ナザン・オスト・ミュージック (Nathan Ost Music)  [楽譜入手先] nathanost.com "SWARM"とは英語で「群れ、うじゃうじゃした群れ、大群、群衆、大勢、たくさん」といった意味だそうです。 なるほど、冒頭はハチの羽音のような始まりです。あとはせっせと働き蜂たちが仕事をしているような風に聞こえますね。面白い曲です。 難度もそれほど高くはなさそうです。

哀愁

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哀愁 "애수"  [作曲] イ・ヨンフン ( 이영훈 )  [編曲] ヴァルター・ヴァレリオ(Valter Valerio)  [編成] トランペット4重奏   [演奏時間] 4:00  [出版] http://trumpetarrangements.blogspot.it  [楽譜入手先] http://trumpetarrangements.blogspot.it (メールでオーダ) 今回は、変わり種をご紹介。 タイトルの原語を見てお気づきかと思いますが、 この曲はおとなり韓国が発祥です。 韓国の人気歌手、イ・ムンセが歌う 애수(エス)[日本語訳:哀愁]がこの曲の原曲です。 何故かこの曲をイタリア人がトランペット4重奏に編曲しているという変わった構図です。 ともあれ偏見なしに聴いていただくと、軽快なようでどことなくタイトル通り哀愁を帯びており なんとも耳に残る不思議な曲です。 なかなかかっこいい編曲なのですが、 譜面を見てみると高音、グリッサンド、フラッターとポップス系のテクニック満載で なかなか真似できない代物となっています。 こちら原曲です。

41のトランペット・デュエット集

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41のトランペット・デュエット集 "41 Trumpet Duets"  [作曲] ヴァシリ・ヴルム (Vasily Vurm)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 0:30~(短いデュエット41曲)  [出版] パブリックドメイン  [楽譜入手先] IMSLP (無料) 詳細は不明ですが、ヴァシリ・ヴルムはロシアのトランペット奏者、作曲家でこのデュエット集のほか トランペットのためのトリオ、教則本があるようです。 アーバンにも 68のデュエット集 がありますが、これよりも簡単そうで中級者なら初見でも それなりの演奏ができてしまうレベルです。 デュエットは合奏の基本です。非常にありがたい素材ですね。  No.1 No.5

7つのトランペットとティンパニのための協奏曲

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7つのトランペットとティンパニのための協奏曲 "Concerto for 7 Trumpets and Timpani"  [作曲] J.E.アルテンブルク (Johann Ernst Altenburg)  [編成] トランペット7重奏 + ティンパニ   [演奏時間] 5:30  [出版] パブリックドメイン  [楽譜入手先] IMSLP (無料) (Concert with 7 trumpets and timpani)         Editions Bim(海外) アルテンブルクは18世紀の作曲家で、最後のトランペット・ギルドの伝承者と言われています。 ギルドとは封建社会において商人、手工業者の技術を門外不出とするための組織で、王に仕えるトランペット奏者もそうした組織を結成していました。こうした中でナチュラルトランペットの奏法が確立・伝承されていきました。 現代はピストンのピッコロトランペットまたはトランペットを使用しますが、当時はこれをナチュラル・トランペットで演奏していたというのが信じられません。 構成は、1楽章アレグロ、2楽章 アンダンテ、3楽章 ヴィヴァーチェです。 全体を通して、荘厳で華やかな雰囲気です。 編成は、トランペットが、ソロトランペットと第一、第二クワイア各3本で計7本とティンパニです。 ソロ以外でも各1stはハイC、ハイDが出てきますので、確実に3人は高音吹きでなければ演奏できません。

コンサート・ピース

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コンサート・ピース "Concert Piece for Eight Trumpets"  [作曲] ブルース・ブロートン (Bruce Broughton)  [編成] トランペット8重奏   [演奏時間] 1:30  [出版] Black Squirrel Music Inc.  [楽譜入手先] Black Squirrel Music(海外) , JWPEPPER(海外) 8本のトランペットのために書かれた小品で、目の覚めるようなファンファーレから始まります。 低音から高音へ駆け上がる部分はなんともゾクゾクします。 中間部は冒頭のモチーフにミュートを使ったり、細かいパッセージになったりして不協和音で成長した後、冒頭の断片が再び出てきて終わります。 演奏は上のほうがライブ感があって好きですが、こちらのほうが細部がよく聞こえます。 また、この曲は元ニューヨーク・フィルハーモニック主席トランペット奏者のフィリップ・スミスのアルバムにも収録されています。こちらは文句なしのハイクオリティです。

デュレンホルン・パッセージ

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デュレンホルン・パッセージ "Dürrenhorn Passage"  [作曲] ケビン・マッキー (Kevin McKee)  [編成] トランペット6重奏   [演奏時間] 5:00  [出版] Balquhidder Music  [楽譜入手先] Balquhidder Music 2009年にITG用に委嘱された作品で、スイスのデュレンホルンという山の風景を描写した作品です。曲の詳細は こちら ITGとは International Trumpet Guild の略でトランペットに関する国際的な組織で、機関誌の発行やカンファレンスなどを行っており、毎年新しいトランペットの作品が発表されています。 一言で言えばかっこい曲なんですが、 題名の通り冒頭から険しい山を想像させる曲想で始まります。 中間部でテンポが緩み美しいコラールになりますが、決して明るくはなく自然に対する畏敬の念を感じさせます。再び冒頭のような曲調に戻り激しさを増してラストを迎えます。 演奏時間は5分とアルプスの山という壮大な対象からすると、聴き手に若干短く物足りない感は否めず、もう少し展開して欲しかったですが、奏者側としてはちょうどいい長さかもしれません。 楽譜入手先リンクにて譜面サンプルが見られますが、思ったほど難くはなさしそうですが、実際やるとなると大変でしょう。

3つのバガテル~トランペット5重奏のための~ 

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3つのバガテル~トランペット5重奏のための~ "3 Bagatelles for Trumpet Quintet"  [作曲] 藤代 敏裕 (FUJISHIRO, Toshihiro)  [編成] トランペット5重奏   [演奏時間] 5:00  [出版] 東京ハッスルコピー  [楽譜入手先] 楽譜 HCE-144 藤代敏裕/3つのバガテル〜トランペット5重奏のための〜【トランペット五重奏】 この作品は川崎北高校吹奏楽部2011年度委嘱作品で、  華々しいファンファーレ調の、1楽章 ブリランテ  どこか郷愁に駆られる美しい、2楽章 エスプレッシーヴォ  ノリがよく軽快な 3楽章 アレグロ・コン・ブリオ の3楽章構成となっています。 3楽章は若干シンプソンの ソナチネ を思い出してしまうのは私だけでしょうか? 川崎北高校といえば、以前このブログでも ソナチネ を紹介していますがその動画も川崎北高でした。 トランペットアンサンブルで出場していることが多くトランペットパートが充実しているようです。 その中で委嘱されたもののようです。

ゼノ・ファンファーレ No.1 「マジェスティック」 A.ヴィズッティ作曲

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ゼノ・ファンファーレ No.1 「マジェスティック」 "Xeno Fanfare No.1 “Majestic"  [作曲] A.ヴィズッティ ( Allen Vizzutti )  [編成] トランペット2-3重奏   [演奏時間]0:50  [最高音] ハイB  [出版]ヤマハ  [楽譜入手先] ヤマハ (無料) 日本のトランペット奏者の方はもちろんご存知でしょうが、ヤマハのトランペットの上位モデル”Xeno”をイメージして書かれたファンファーレとのことです。  詳細は楽譜入手先のリンクよりご覧になれます。 No.1とNo.2”リリカル”の2つのファンファーレがあり、どちらも無料で譜面が入手できます。 また、編成はduoでもtrioでも演奏できるので2人から大勢で演奏しても良さそうです。 3部形式になっており、冒頭の華やかな部分(は繰り返すこともでき、そうすることで1分を超えるものになりそうです)叙情的な中間部、また冒頭の主題が戻って幕を閉じます。 難度は不明ですが、スラーの跳躍や高音もハイBまでとそんなに易しくはなさそうですが、全く演奏不可能というほどではなさそうです。

無伴奏トランペットのための幻想曲(ファンタジー)  M.アーノルド作曲

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無伴奏トランペットのための幻想曲(ファンタジー) "Fantasy for Trumpet, Op. 100"  [作曲] マルコム・アーノルド (Malcolm Arnold)  [編成] トランペットソロ   [演奏時間] 4:00  [最高音]ハイBb  [出版] Faber Music Ltd.  [楽譜入手先] 【輸入楽譜】アーノルド, Malcolm: 無伴奏トランペットのための幻想曲(ファンタジー) [ アーノルド, Malcolm ] トランペットアンサンブルネタもだいぶ尽きてきたので、この辺りでソロ(トランペット一重奏!?)の紹介をさせていいただきます。 作曲の経緯は不明ですが、M.アーノルドの管楽器を中心とする無伴奏のファンタジーシリーズの1つです。 譜面とともに聴けるためありがたい動画です。 最初のうちはなんとかなるかなと思って聴いていましたが、難しいオクターブ跳躍(pでスラーとか) や途中から高速なパッセージがあるわで、なかなか凡人には真似できない代物です。 ですが、TP奏者でもあるアーノルドならではのトランペットの特長を最大限に引き出した魅力ある作品です。 ↓はオーボエのためのファンタジーです。 こちらもアーノルド節炸裂の名曲です。

カクテル ジェローム・ノーレ作曲

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カクテル "Cocktail"  [作曲] ジェローム・ノーレ (Jérôme Naulais)  [編成] トランペット5重奏   [演奏時間] 11:00  [グレード] 7  [出版] IMD  [楽譜入手先] di-arezzo 楽曲の情報は一切不明ですが、  1楽章はファンファーレ&ゆっくりめの行進曲  2楽章は緩徐楽章  3楽章はポップス風 という構成です。 グレードは7というだけあり、1楽章はハイB超えの音域も度々あり、3楽章は早いパッセージ&最後はハイFとなかなかむずかしそうです。 3楽章だけですが、パリトランペットアンサンブルの演奏です。 さすがプロだけあって圧巻の演奏です。

光のフェスティバル D.マーラット作曲

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光のフェスティバル "Festival of Lights "  [作曲] D.マーラット (David Marlatt)  [編成] トランペット6重奏  [演奏時間] 4:30  [出版] Eighth Note Publications  [楽譜入手先] アカデミア・ミュージック 急-緩-急の3部形式で曲で、輝かしいファンファーレ風のモチーフで曲が始まります。 しばらくそのモチーフを引き継いで曲が進みます。 中間部は美しいコラール調で、どこかA.リードの春の猟犬を思わせる牧歌的な雰囲気も感じられます。 後半の急は、打って変わって若干jazzっぽいような夜っぽい曲調になります。 最後は冒頭のモチーフが復活して繰り返し、盛り上がって幕を閉じます。 難度は不明ですが、何度か出てくるハイBが若干キツそうですね。 時間的には4:30とあまり長くないためなんとかなるかもしれません。