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海賊たちの上陸

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 "The Corsair's Landing"  [作曲] R. シェルドン(R. Sheldon)  [編成] トランペットソロ  [演奏時間] 25秒  [最高音] D  [楽譜入手先]  ミュージック・エイト いつもはオーケストラの曲でのトランペットが目立つシーンを紹介していますが、今回は吹奏楽からの紹介です。 1980-90年代に流行ったロバート・シェルドン作曲の海賊たちの上陸です。 ワンピースもパイレーツ・オブ・カリビアンなかった当時、私にとって海賊はこれでした😅 高校に入学して先輩たちが演奏していたのがこの曲、いつかあのソロを吹きたいと憧れたものでした。 曲はいわゆる三部形式の小品で聴きやすく、冒頭の金管のファンファーレから行進曲風の前半、しっとりと歌い上げる中間部、冒頭のモチーフが再現され終結します。 中間部のトランペットのソロはとてもよくできていて、怖くない下のB(しかも mf )から徐々に上がっていき、EsからDへ跳躍があるものの、クレッシェンドからの  f  のためそれほど無理なく上がれると思います。途中で2ndがはいってきて3度の和音奏でます。これがまた美しい。このテーマが転調してa2(アデュー:ソロから2本になること。高校生の時は知らずにそのままひとしきりソロでおいしく吹かせていただきました😅)になり、ひとしきりのテーマをトランペット1st、2ndパートで奏でホルンのソロを引き継ぎ、最後にまどろむようにソロに戻ります。ここがまたおいしい。 簡単なのに、美しく感動的。(ブラームスもこれくらい簡単にしてくれりゃあいいのに。。。) シェルドンさん、よくぞこのソロをトランペットにしてくださいました。

ムジカ・フェスティーヴァ

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 "Musica Festiva"  [作曲] V.ネリベル(V. Nelhybel)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 8分(全15曲)  [出版] Cimarron Music Press(シマロン)  [楽譜入手先]  ミュージック・エイト  、 アカデミアミュージック 古参(?)の吹奏楽ファンの方にはおなじみのネリベルの作品です。 ネリベルの 作品リスト にあるように1965年に作曲されています。 芸術的な趣向ではなく入門者向けの作品のようで(or 3 Horns, 3 Euphoniums or 3 Tubas)ホルン、ユーフォニアム、チューバでも演奏できるようです。 吹奏楽曲のフェスティーボに代表されるようにネリベルの作品には入門者向けの作品も多く残しており、この作品も同様の趣旨で書かれているものと思われます。 とは言え、ネリベル節炸裂の全15曲となっています。 以前紹介した、 12の演奏会用小品 と同じように易しいレベルでネリベルが演奏できるのは非常に嬉しいです。

大学祝典序曲

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 "Academic Festival Overture, Op 80"  [作曲] J. ブラームス(J. Brahms)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 40秒  [最高音] G    [楽譜入手先]  IMSLP (無料) 吹奏楽ではあまり演奏されることがないですが、オーケストラ入団のオーディションなどでも使用されるほどオーケストラプレーヤーにとってはおなじみの避けて通ることのできない作品「大学祝典序曲」です。 とても美しいコラールですが  p で dolce の指定がある上に、オクターブの跳躍もあり簡単な譜面の割にとても難しいのです。(だからオーディションにもなるのでしょうが) 美しい上に、後半木管や弦楽器も入ってきてさらに頂点に立つ感じが何ともカッコいい! ブラームスはトランペットいじめのような  p 指定の多い作曲家ですが、良い曲が多いので文句は言えません。でももう少し易しく書いてくれていたら。。。 後半の盛り上がりがtuttiに埋もれがち(またはがなりすぎ)になりやすいのですが、この動画のパリ管弦楽団の演奏はとてもバランスがいいです。ゾクゾクします。