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7つのトランペットとティンパニのための協奏曲

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7つのトランペットとティンパニのための協奏曲 "Concerto for 7 Trumpets and Timpani"  [作曲] J.E.アルテンブルク (Johann Ernst Altenburg)  [編成] トランペット7重奏 + ティンパニ   [演奏時間] 5:30  [出版] パブリックドメイン  [楽譜入手先] IMSLP (無料) (Concert with 7 trumpets and timpani)         Editions Bim(海外) アルテンブルクは18世紀の作曲家で、最後のトランペット・ギルドの伝承者と言われています。 ギルドとは封建社会において商人、手工業者の技術を門外不出とするための組織で、王に仕えるトランペット奏者もそうした組織を結成していました。こうした中でナチュラルトランペットの奏法が確立・伝承されていきました。 現代はピストンのピッコロトランペットまたはトランペットを使用しますが、当時はこれをナチュラル・トランペットで演奏していたというのが信じられません。 構成は、1楽章アレグロ、2楽章 アンダンテ、3楽章 ヴィヴァーチェです。 全体を通して、荘厳で華やかな雰囲気です。 編成は、トランペットが、ソロトランペットと第一、第二クワイア各3本で計7本とティンパニです。 ソロ以外でも各1stはハイC、ハイDが出てきますので、確実に3人は高音吹きでなければ演奏できません。

コンサート・ピース

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コンサート・ピース "Concert Piece for Eight Trumpets"  [作曲] ブルース・ブロートン (Bruce Broughton)  [編成] トランペット8重奏   [演奏時間] 1:30  [出版] Black Squirrel Music Inc.  [楽譜入手先] Black Squirrel Music(海外) , JWPEPPER(海外) 8本のトランペットのために書かれた小品で、目の覚めるようなファンファーレから始まります。 低音から高音へ駆け上がる部分はなんともゾクゾクします。 中間部は冒頭のモチーフにミュートを使ったり、細かいパッセージになったりして不協和音で成長した後、冒頭の断片が再び出てきて終わります。 演奏は上のほうがライブ感があって好きですが、こちらのほうが細部がよく聞こえます。 また、この曲は元ニューヨーク・フィルハーモニック主席トランペット奏者のフィリップ・スミスのアルバムにも収録されています。こちらは文句なしのハイクオリティです。

デュレンホルン・パッセージ

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デュレンホルン・パッセージ "Dürrenhorn Passage"  [作曲] ケビン・マッキー (Kevin McKee)  [編成] トランペット6重奏   [演奏時間] 5:00  [出版] Balquhidder Music  [楽譜入手先] Balquhidder Music 2009年にITG用に委嘱された作品で、スイスのデュレンホルンという山の風景を描写した作品です。曲の詳細は こちら ITGとは International Trumpet Guild の略でトランペットに関する国際的な組織で、機関誌の発行やカンファレンスなどを行っており、毎年新しいトランペットの作品が発表されています。 一言で言えばかっこい曲なんですが、 題名の通り冒頭から険しい山を想像させる曲想で始まります。 中間部でテンポが緩み美しいコラールになりますが、決して明るくはなく自然に対する畏敬の念を感じさせます。再び冒頭のような曲調に戻り激しさを増してラストを迎えます。 演奏時間は5分とアルプスの山という壮大な対象からすると、聴き手に若干短く物足りない感は否めず、もう少し展開して欲しかったですが、奏者側としてはちょうどいい長さかもしれません。 楽譜入手先リンクにて譜面サンプルが見られますが、思ったほど難くはなさしそうですが、実際やるとなると大変でしょう。

3つのバガテル~トランペット5重奏のための~ 

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3つのバガテル~トランペット5重奏のための~ "3 Bagatelles for Trumpet Quintet"  [作曲] 藤代 敏裕 (FUJISHIRO, Toshihiro)  [編成] トランペット5重奏   [演奏時間] 5:00  [出版] 東京ハッスルコピー  [楽譜入手先] 楽譜 HCE-144 藤代敏裕/3つのバガテル〜トランペット5重奏のための〜【トランペット五重奏】 この作品は川崎北高校吹奏楽部2011年度委嘱作品で、  華々しいファンファーレ調の、1楽章 ブリランテ  どこか郷愁に駆られる美しい、2楽章 エスプレッシーヴォ  ノリがよく軽快な 3楽章 アレグロ・コン・ブリオ の3楽章構成となっています。 3楽章は若干シンプソンの ソナチネ を思い出してしまうのは私だけでしょうか? 川崎北高校といえば、以前このブログでも ソナチネ を紹介していますがその動画も川崎北高でした。 トランペットアンサンブルで出場していることが多くトランペットパートが充実しているようです。 その中で委嘱されたもののようです。