投稿

NTC2024 全米トランペット選手権

イメージ
 今年もNTCが開催されました。 今回は、テキサスのA&M大学で2024年3/9~11の3日間に渡り、公開レッスンやソロ部門、アンサンブル部門のコンテストが行われました。 今年もエリック・モラレスの作品が多いようです。なんと85団体中28団体! つづいてK.マッキー10団体。昨年5団体あったエワイゼンはありませんでした。 トランペットアンサンブルの定番プログの作品もありました。 コロナ禍の自粛もなくなり練習にも専念できるようになったからでしょうか、昨年に比べレベルの高くなっているように感じます。 高校生の部 HICH SCHOOL ENSEMBLE DIVISION 1位 ダラス・ユース・トランペット・アンサンブル 7重奏     Dallas Youth Trumpet Ensemble      ディスカバリー(マイヤーズ作曲)      Discovery   Kyle Myers   2位 セーレム・トランペット・アンサンブル 5重奏            Salem Trumpet Ensemble      コントラクト(プログ作曲)      Contrasts  Anthony Plog  3位 ヘブロン高校 5重奏             Hebron High School       X1 (モラレス作曲)      X1  Erik Morales 小アンサンブル部門 SMALL TRUMPET ENSEMBLE DIVISION 1位 ヒューストン大学 6重奏            University of Houston     沖縄     (バティスタ作曲)     Okinawa    Ned Battista  2位 ベイラー大学(ゴールド) 5重奏            University of Baylor     E.ウィリアムズの音楽(E.ウィリアムズ作曲/ラッド編曲)         Music of Ernest Williams    Ernest Williams/W. Rudd & M. Burn  3位 ミズーリ州立大学6重奏 Baylor University - Gold       サイクロン (モラレス作曲)     Cyclone  Erik Morales 大アンサンブル部門(LARGE

アイディア・ナンバー24

イメージ
"Idea Number Twenty-Four" for Trumpets  [作曲] T. エバーソン (Terry Everson)  [編成] トランペット5重奏  [演奏時間] 約8分  [楽譜]  アカデミアミュージック パガニーニの24の奇想曲から有名な第24曲が基となっています。 この曲はいわゆるパガニーニの主題と言われるもので、古今の作曲家が好んでテーマにしており、最も有名なものはラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲がありますが、吹奏楽でもJ.バーンズのパガニーニの主題による幻想変奏曲があります。 この主題にバルトーク、ミヨー、ルトワルスキー風なアレンジを加えた面白い曲です。 5本でのベルトーンやジャズ風なハイトーン、ダブルタンギングを必要とする早いパッセージなど超絶技巧盛りだくさんのアンサンブルです。 しかも5人ともうまくなくては成り立たない難曲です。 うまく演奏できるととてもカッコイイですがなかなか通すのも一苦労でしょう。 こちらは一人で多重録音したものです。 納得いくまで取り直しているのだと思いますが、縦がピッタリですね。すごい。

ブランデンブルク協奏曲第2番

イメージ
"Brandenburg Concerto No. 2"  [作曲] J.S バッハ(J.S. Bach)  [編成] トランペットソロ(古楽オーケストラ)  [演奏時間] 約11分  [最高音] ハイG  [楽譜] IMSLP(無料) バッハといえば、クラシック音楽に詳しくない人でも聞いたことがある有名な作曲家ですが、トランペットのためにも作品を残しています。 名曲かつ大作曲家の作品ということもあり有名なことから名手による録音もいくつもあります。 素晴らしい作品でなのですが難点が一つ。音が高すぎ! 最高音は記譜上では上のレですが、in Fのため実音はハイG😬となります。トランペット奏者には鬼門の曲のひとつでしょう。 トランペット以外にも管楽器はソリスト級の演奏技術が必要なためアマチュアで演奏することは少ないと思いますが、元々古楽器オーケストラのための作品であり編成も異なるためプロでもなかなか手が出ない曲でもあります。 こちらは、モダン楽器のピッコロトランペットでの演奏です。キラキラしてとても輝かしい印象です。 こちらがバロックトランペットでの演奏です。ピッコロに比べてどっしりとして落ち着いた印象です。音程がとりにくいため輪郭が少しぼやけます。 補正孔という木管楽器のように管の途中に穴をあけて開閉によって音程を調整するようですが、基本的には自然倍音で演奏します。必然的に音階のような音列がつかえるのは高音となりこのような難曲が生まれたのでしょう。バッハはこんな曲を作ってトランペット奏者に文句を言われなかったのでしょうか。。。 バロックの作品は作曲家・奏者双方の努力によって成立するのだとつくづく感心します。

トランペット協奏曲

イメージ
"Trumpet Concerto"  [作曲] B.アッペルモント(Bert Appermont)  [編成] トランペットソロ、吹奏楽  [演奏時間] 約15分 ベルギーの作曲家、アッペルモントの吹奏楽伴奏のトランペット協奏曲です。 アッペルモントは吹奏楽ではおなじみの作曲家、ローストの弟子ですが昨今では師匠を凌ぐ人気作曲家となりつつあります。 吹奏楽伴奏のトランペット協奏曲といえばA.リードのものが最初に思いつきますが、近年ではいろいろな作曲家が作曲しているようで、オーケストラ伴奏のものよりも多いのではないかと思うほどです。機会があれば紹介していきたいと思います。 この曲は、広島ウインドオーケストラの結成30年を記念して同団とNHK交響楽団首席トランペット奏者の菊本氏の委嘱で作曲されたもので、下野竜也氏指揮、広島ウィンドオーケストラで初演されました。 1楽章:ディヴェルティメント ゆったりとした荘厳かつ煌びやかな前奏の続いて、短調の重たい雰囲気を打ち消すような、さわやかなフルートソロに導かれるようにトランペットソロが開始されます。晴れわたる空を滑空するかのような美しい曲です。 2楽章:インテルメツッォ 1楽章と変わって静寂の中を抒情的にソロが歌い上げます。ビブラフォン、グロッケンなど吹奏楽ならではの伴奏が旋律を引き立てます。 3楽章:スケルツォ 少しおちゃらけた雰囲気のコミカルな曲調です。終盤にカンデンツァがあり走り去るように終結します。 難度は当たり前ですが、細かいパッセージ、激しい跳躍などはもちろんのこと表現力が試される非常に難しい曲だと思います。 また1つトランペット協奏曲のレパートリーが増えたと思える名曲です。 こちらが初演時の映像です。

ロシアのクリスマス音楽

イメージ
"Russian Christmas Music"  [作曲] A.リード(Alfred Reed)  [編成] 吹奏楽(Tp 3本、 Cor 2本)  [演奏時間] 約15分  [最高音]A  [グレード]5 今日はクリスマス。 吹奏楽でクリスマスと言えばこの曲。吹奏楽の神様、A.リード作曲のロシアのクリスマス音楽です。 リード初期の名作です。 美しいロシア正教のコラール風のリードオリジナルの曲がいくつか入っています。 高校生の時、初めて聴いたときは最初地味で長くて最後キツそうな曲と思っていましたが、大人になって聴いてみると美しくていい曲だと再認識しました。 こちらは龍谷大学の演奏です。アマチュアとは思えない堂々たる見事な演奏です。 こちらが東京佼成の作曲者自身の演奏です。テンポ設定など参考になります。 金管は若干オーバーブロー気味ですね。 最後はアマチュアだとそのままバテてフェードアウトしそうな感じをなんとか持ちこたえているような感じです。 こちらの動画でスコアを確認しながら聴けます。 アメリカ空軍バンドの演奏です。 少しトランペットはおとなしいかな?という気もしますが、全体的にまとまって落ち着きのある名盤だと思います。

教会のステンドグラスより大天使ミカエル

イメージ
"San Michele Arcangelo ~ Vetrate di Chiesa"  [作曲] O.レスピーギ (Ottorino Respighi )  [編成] オーケストラ  [演奏時間] 約2分(ソロ部分)  [最高音]ハイD 一昔前までレスピーギといえば吹奏楽コンクール全国大会の定番でした。 今年(2023)の全国大会では全部門でわずか1団体となりました。(参考: 吹奏楽コンクールデータベース )魅力あるオリジナル作品が増えてきたことの裏返しではあるのですが、やはりレスピーギの魅力は褪せるものではありません。 ローマ三部作やベルキスが圧倒的に有名で多く演奏されていますが、教会のステンドグラスも同様に演奏されています。この曲が日本で有名になったのは吹奏楽コンクールのためではないか( Wiki より)との指摘もあるようです。 レスピーギといえば金管なかでもトランペットを大活躍(酷使?)させてくれる作曲なのですが、彼は実はビオラ奏者なんですね。 この曲でも多分に漏れず大活躍です。 特に第二曲の「大天使ミカエル」ではギンギンに鳴らしたかと思えば、後半でステージ裏からの麗しいソロです。 ローマの松「カタコンブ付近の松」やベルキス「饗宴の踊り」でも同様の使われ方をしていますがこちらは最高ハイDまでのハイトーンが要求されます。 スコアの指定はB管ですが、プロでもピッコロを使用しているような音です。 ミカエルはサタンとの闘いを指揮した天使だそうですが、冒頭や後半のこの激闘を表すかのような激しい部分とは打って変わって終結の直前の天から降り注ぐ天の光や天使のささやきのような美しさです。 が、このソロを任されたら恐ろしくて夜も寝れないでしょうね😱

5つのクリスマス・キャロル

イメージ
"5 Christmas Carols"  [編曲] KohZimmer2  [編成] ソロ~4重奏  [演奏時間] 各1分程度  [最高音] F 有名な5つのクリスマス・ソングをトランペットアンサンブルにしました。 1人~4人の自由な編成で楽しめるようにしています。 最高音はソ(F)までとなっており初心者~中級者でも演奏可能となっております。 in Bbですのでクラリネットアンサンブルとしてもお楽しみいただけます。 ―収録曲― ・もろびとこぞりて  Joy to the World ・きよしこの夜  Silent Night ・おめでとうクリスマス  We Wish You a Merry Christmas ・牧人ひつじを  The first Noel ・ひいらぎを飾ろう  Deck the Hall