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3つのミニアチュア

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"Three Miniatures"  [作曲] C. ニーダム (Clint Needham)  [編成] トランペット四重奏  [演奏時間] 5分 (三楽章構成)  [最高音] ハイB(in B読みの場合)  [グレード] 6  [楽譜入手先]  Triplo Press Bugles Across America の5周年記念にアメリカの作曲家 C. ニーダムがに委嘱された作品です。About Usに書かれているように、Bugles Across Americaはアメリカの退役軍人の葬儀のための葬送ラッパ演奏のボランティア団体のようです。 この中で”TAPS”を演奏するという言葉があるのですが、この”TAPS”とは、元々消灯ラッパを意味するものらしく、現在ではアメリカの軍人の葬儀などで演奏されます。自然倍音のみで演奏できるのですが、ファンファーレと違ってゆっくりとしたテンポでどこか哀愁を帯びています。(アメリカ海軍軍楽隊のホームページより公開されている譜面です。) 曲の紹介に戻りますが、次の短い3曲で構成されています。 第1曲 Fanfare(ファンファーレ) とても華々しいファンファーレです。少しわかりにくいですが冒頭の華々しい部分が落ち着いたところでTAPSを象徴する上昇系の3音が出現します。 第2曲 Eternal Call of Taps(不滅のTaps) Bugles Across Americaを象徴するTAPSのドミソが調や形を変えて随所にちりばめられています。厳かで美しい楽句です。 第3曲 Fugue and Flourishes(フーガとファンファーレ) 6/8拍子のフーガに続き、16分音符の2音反復が多用され最後に落ち着いたてTAPSのようなフレーズが出現し終結します。 グレードはやはり6と高めです。1、3曲とも早いパッセージが多く難しそうです。 ただ全曲で5分とアンコンで挑戦できそうな曲でもあります。

サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー

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 "Someone to watch over me"  [作曲] G. ガーシュウィン (G. Gershwin)  [編曲] J. トゥリン (J. Turrin)  [編成] トランペットソロ (ピアノ伴奏)  [演奏時間] 約4分  [最高音] Ab  [楽譜入手先] Joseph Turrin Music(連絡して購入) この曲は元は、ミュージカル『オー・ケイ (Oh, Kay!)』の中で、歌手ガートルード・ローレンスが歌うもので、ジョージ.ガーシュウィンが作曲し兄のアイラ・ガーシュウィンが作詞しました。 この曲を、トランペットアンサンブルや金管アンサンブルなどを多く手掛ける、J.トゥリンが編曲したものです。 とても幻想的で美しい編曲です。 ファンファーレやハイノートのイメージが先行しがちのトランペットですが、バラードもいいですね。 この動画は元ニューヨークフィルハーモニックの首席トランペット奏者、フィリップ・スミスの演奏です。譜面に for Philip Smith とあるのでこの人のために編曲されたようです。 楽譜は直接出版社へ連絡しないと入手できないみたいですが、こちらは楽譜付き動画です。

喜歌劇「軽騎兵」序曲

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 "Light Cavalry Overture"  [作曲] F.v. スッペ(F. Mendelssohn)  [演奏時間] 冒頭40秒  [最高音] F  [楽譜入手先]  IMSLP(無料) このブログで、たびたびオーケストラでトランペットが活躍する曲を紹介していますが、この有名な曲を紹介していませんでした。 スッペの軽騎兵序曲です。 ひと昔前は音楽教育でオーケストラが演奏する曲は「軽・運・白(けいうんぱく)」(軽騎兵・運命・白鳥の湖のこと)が定番だったので、冒頭のファンファーレはクラシックに詳しくない人でも聴いたことあるかもしれません。 この曲は冒頭以外にもトランペット大活躍の曲で途中の馬に乗って駆けるような6/8拍子のテーマでも旋律を演奏しています。盛り上がったところで合いの手でトランペットお得意のタッタカタタタタ・・・のダブルタンギング!! 最後も冒頭のファンファーレのダメ押しロング変形バージョン!!! あまり難しいことを考えずに楽しめる曲ですね。