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7月, 2016の投稿を表示しています

七重奏曲 変ホ長調 サン=サーンス作曲

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今回は変わり種の紹介です。   七重奏曲 作品65  "Septet Op.65"  [作曲] サン=サーンス(C.Saint-Saëns)  [編成] 7重奏(トランペット+ピアノ+弦楽4重奏+コントラバス)  [演奏時間] 17分  [構成] 4楽章  [最高音] ハイEs 純粋なトランペットだけのアンサンブルではありませんが、動物の謝肉祭やオルガンつき交響曲で有名な大家、サン=サーンスが書いたトランペットが主役の変わった編成のアンサンブルです。 詳しい説明は ウィキペディア 七重奏曲_(サン=サーンス) に譲りますが、 ピアノと弦楽器が加わるため、ピアノとトランペットの協奏曲の様でもあります。 なんと最後にハイEs!があります。オプションでオクターブ下も選べるようですが。 有名な作曲家がトランペットをフューチャーして作曲したというだけでも価値がありますね。 譜面はIMSLPにて無料で手に入ります。 IMSLP

胃腸薬の主題による4つの変奏曲 マルセル・ケンツビッチ作曲

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胃腸薬の主題による4つの変奏曲 QUATRE VARIATIONS sur un Theme de SE16GAN  [作曲] M. ケンツビッチ (Marcel.Kentsubitsch)  [編成] トランペット5重奏  [演奏時間] 4分半  [最高音] ハイD (ピッコロTp)  [難度] A  [構成] 主題~◎●丸達の行進     第一変奏 ワルツを踊る◎●丸     第二変奏 ◎●丸達の点呼の時間     第三変奏 恋をする◎●丸     第四変奏 下痢軍と戦う◎●丸     ◎●丸の勝利の歌(終曲) ご存知の方も多いとは思いますケンツビッチとは、元N響主席Tp奏者の津堅直弘さんの作編曲時のペンネームです。 この作品は言うまでもなくあの正露丸のサウンドロゴをテーマに変奏曲にしたものですが、 発表当時は堂々と正露丸の~となっていたそうですが、昨今の音まで商標登録するという流れの中で胃腸薬となったようです。 津堅さんご本人の演奏は、N響メンバー主体で構成される TRUMPETS 5 のCD TRUMPETS 5 vol.2 に収録されています。 今でも少ないですが、このCDが発売された20年以上前は国内のプロによるトランペットアンサンブルのCDはほとんどなくとても貴重なものでした。 曲の内容は、 チャイコの眠りの森のワルツのような第一変奏や一音ずつ別の奏者が受け持ってテーマが聞こえてくる第二変奏、とてもロマンチックでな仕上がりになっている第三変奏など、 聴く分にはとてもおもしろい構成です。 難度はやはり高く、A となっており、ピッコロ持ち替えでハイDまで出てきたり、第四変奏の細かいパッセージあったりと、そう簡単に演奏できるものではないレベルです。 譜面はこちら で手にはいります。

トランペットアンサンブル(4重奏) アンダンテ・モデラート 歌劇「カルメン」より

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今回も自作のアンサンブル編曲の紹介です。 トランペット4重奏 歌劇「カルメン」より第1幕への前奏曲 に引き続きカルメンからアンダンテ・モデラートです。 歌劇「カルメン」~アンダンテ・モデラート  "Andante moderato from Opera 'Carmen'"  [作曲] G.ビゼー (G. Bizet)  [編成] トランペット4-5重奏  [最高音] 五線の上のGb(オプション選択時 H)  [演奏時間] 1分20秒  [移調]半音下げ 第一幕への前奏曲と同様のコンセプトで編曲しています。 トランペットアンサンブルというと、プロでなければ演奏不能なものや 逆に簡単過ぎるものが多いように思います。 そこで編曲にあたって、  ・アマチュアでも演奏可能に  ・なるべく原曲に忠実に  ・でも簡単過ぎず、ある程度楽しめる  ・各パートの難度に偏りがない ように心がけました。 さらに、今回は実験的に弦楽器のトレモロ(刻み)を再現するべく、同音の替え指を使って トレモロを演奏しています。 例えば、チューニングのBbなら開放と2,3を交互に押さえるというものです。 かなりリバーブ(残響)を強めにしたため、なかなかいい感じに仕上がりました。 残響がデッドな場所では、トレモロにせず通常の伸ばしにした方がいいかもしれません。 4重奏またはオプショの5thを追加して5重奏で演奏できます。 ただいま、ダウンロード公開調整中です。

3つのトランペットのための組曲 トマジ作曲

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3つのトランペットのための組曲  "Suite pour trois trompettes"  [作曲] H.トマジ (Henri Tomasi)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 7分  [構成] 3楽章構成    I.  ハバネラ(Havanaise)    II. エーゲのレント(Lento Egeen)    III.ボリビアのダンス(Danse Bolivienne)  [出版] Alphonse Leduc(アルフォンス ルデュック社) トマジといえば、トランペット協奏曲が有名ですね。 レパートリーの少ないトランペット協奏曲の中でも定番でコンクールのトランペット部門などでも課題曲として使用されるほど有名な曲なのですが、3重奏もあるんですね。 曲調はなんとも独特で同じフランスの作曲家の ボザの2本のトランペットのための「対話」 に通ずるものが感じられます。 各楽章、別々の民族舞曲を題材にしており、ミュートで始まる気だるい曲調のハバネラ、 短く不思議なメロディーを変奏していくエーゲのレント、 再度、ミュートで始まるトッカータ風のボリビアのダンスから成ります。 グレードは不明ですが、緊張感のある場面で高音があることを除けば比較的演奏可能な部類と思われます。 譜面はこちら 楽譜 AB 236 3つのトランペットのための組曲/トマジ作曲(Trumpet三重奏)(金管アンサンブル/Rocket(輸入楽譜)) 【10P18Jun16】

トランペット2重奏 「バイヴァランスIX」 池辺 晋一郎 作曲

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今回紹介するのは、池辺 晋一郎さんのトランペット2重奏です。 バイヴァランスIX 2人のトランペット奏者のために  "BIVALENCE IX" for Two Trumpeters  [作曲] 池辺 晋一郎  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 7分  [出版] 全音楽譜出版社  [最高音] ハイC   池辺さんといえば、日本を代表する作曲家の一人で、以前N響アワーの司会をされていたのでご存知の方も多いと思います。 バイヴァランスは同一楽器の2重奏のシリーズでIXがトランペットのために書かれたものです。 演奏を聞くと譜面は見ていませんが、相当な技術体力が必要なことがわかると思います。 面白いのは16分音符の刻みをどちらかがやっているので、絶え間なく刻みが聞こえてくるところです。 あたかも16分音符の伴奏と旋律をそれぞれで吹いているように聞こえます。 最初はハーマンミュートの軸ありで浮遊感のある旋律ではじまります。 途中でミュートの軸を取ります。ジャズもお馴染みのチリチリとした音質で怪しげな旋律となります。 最後にミュートと取り、緊張感のある旋律になります。 最後までオープンで徐々に高音かつ跳躍が激しくなり盛り上って行きます。 最後は二人で16分音符を刻んだあと、それぞれ上行・下行音形で別れて終了となります。 楽譜はこちらで手に入ります 池辺 晋一郎 バイヴァランスIX 2人のトランペット奏者のために 全音楽譜出版社 作曲家ご本人のインタビューです。作曲家本人も大変だと認めていますね(^ ^; アマチュアには到底演奏不可能と思われますが、 トランペットの可能性を模索する実験的な作品ですね。

2本のトランペットのための「対話」 E.ボザ作曲

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今回は、シンプルな2重奏の紹介です。 管楽器のためのソロ曲、アンサンブルが多く、管楽器奏者には割りと有名であろうボザのトランペット2重奏です。 2本のトランペットのための「対話」  "DIALOGUE pour deux Trompettes"  [作曲] E.ボザ (E.Bozza)  [編成] トランペット2重奏  [演奏時間] 7分半  [構成] 3楽章構成  [出版] Alphonse Leduc(アルフォンス ルデュック社)  [最高音] シ(五線 上第二間) 調が未記載のため実音不明 ボザの曲はどれも不思議な感じのする作品が多いのですがこの曲も例外なく、ボザ節が炸裂しています。 3楽章構成で、 5度の和音でファンファーレで始まり、全体的にどこか淋しげで素朴な感じのする1楽章、 松葉のついた伴奏がどことなく気怠く、懐かしさも感じる、緩徐楽章の2楽章、 行進曲風ファンファーレの冒頭にのスペイン風の軽快なラストで曲を締めくくります。 ところどころフェルマータが入るので楽章がもっと多く聞こえるかもしれません。 グレードの表記はありませんが、in Bで演奏すれば、それほど難度は高くは無いでしょう。 (調性の指定がないためもしかするとin Cで書かれているかも知れません。その可能性は高い) ただ、2重奏なのでごまかしはききませんし、この独特な感覚をものにするのはなかなか大変でしょう。 この演奏はin Cで演奏しています。最高音ハイHです。 譜面はこちら 【トランペット二重奏曲】 ボザ : ダイアローグ (ルデュック出版)