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アリ・ボンバイエ

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”ALI BOM-BA-YE”  [作曲] マイケル・マッサー(Michael Masser) この曲を聴くと多くの人はアントニオ猪木さんのテーマと思うかもしれません。 実は、モハメド・アリの伝記映画『アリ/ザ・グレーテスト』(1977)の挿入曲で、猪木と対戦したアリから猪木に贈られた( wiki より)そうです。   「ボンバイエ」はリンガラ語の「Boma ye」(ボマ・イェ)が訛ったもので、直訳は「彼を殺せ」ですが、「やっちまえ」程度の意味で使われる言葉だそうです。 同時期に公開された映画「ロッキー」(1976)もやはりトランペットの活躍するボクシングの映画です。 プロレスや格闘家の入場ではトランペットが活躍する曲が多いように思います。 どちらも短調でトランペットが旋律を奏でるもので、哀愁を帯びた短調の曲の中にも強さを感じるところがその理由かもしれません。 こちらが「Inoki Bom-Ba-Ye」 基本的に同じですが、トランペットのオクターブ上の音やフルートなどのアレンジが入っています。

4つの交響的間奏曲~歌劇「インテルメッツォ」

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"Vier sinfonische Zwischenspiele aus Intermezzo, TrV 246a"  [作曲] R. シュトラウス(R. Strauss)  [編成] トランペット・ソロ  [演奏時間] 約45秒  [楽譜]  IMSLP(無料) Act1 P.98  [最高音]ハイC R.シュトラウスの歌劇「インテルメッツォ」から4つの交響的間奏曲をご紹介します。 もとの歌劇の器楽のみの演奏箇所を4つ抜き出して演奏会用にしたもので、その中の1曲目の「旅行前の興奮とワルツの情景」の4分ほどしたところからゆったりとした三拍子で堂々とトランペットがソロを歌い上げます。 リヒャルト・シュトラウスというと交響詩「ドンファン」、「ツァラトゥストラはこう語った」やアルプス交響曲など多作かつ名作がおおくその中からすると少しマイナーな曲ですが、ばらの騎士のように華やかなワルツを含む名作です。 歌劇の内容としては夫婦のいざこざと仲直りという他愛のないものですが、家族を大切にしているシュトラウスの一面が垣間見えます。 ボストン交響楽団のこの演奏がとても張りのある美しい音だったので取り上げました。 おそらく主席のトーマス・ロルフス氏の演奏と思われます。最高音のハイCも余裕の響きです。 演奏難度はハイCのハイトーンまでしっかり出れば難しくない(ハイCが難しい?)のですが、リヒャルトシュトラウスらしからぬ単純な音型で普通吹いてもなんかダサい(?)ここまでの演奏はなかなかできないですね。とても素晴らしいですね。 第2曲「暖炉のほとりで夢想」でも朗々したメロディがあります。こちらも素晴らしい。」

ファンファーレ(行進曲)

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"Marches"  [作曲] J.D. ゼレンカ(Jan Dismas Zelenka)  [編成] トランペット四重奏  [演奏時間] 約8分  [楽譜]  IMSLP(無料)  [最高音]ハイC 時代を遡ってバロック時代のトランペットアンサンブルの紹介です。 チェコ出身でドイツで活躍したゼレンカの6つの行進曲(ZWV 212)です。 この人、あのバッハにも一目おかれていたようでいろいろな音楽を作曲していたようです。 題名がファンファーレとなっているものもあるようです。 全部で6曲あります。 動画を検索してみると3曲を抜き出して3つのファンファーレ(行進曲)などとなっている場合が多く、1曲目は有名なようでどれもこの曲が登場します。 残りはII、VIやV、VIとなっていて、III、IVは見つかりませんでした。 譜面をみてみると、この当時本当に吹けてたの?と思えるくらい高音で細かい音符が多いです。 ティンパニと一緒に演奏する部分は勇ましく、16分音符を伴った動きは華やかで、そのエコーのような効果の繰り返しは気品があります。 I,V,VI I,II,VI アメリカ陸軍の演奏です。(こんなこともしてるんだ) こちらはバロックトランペットを使用しているので当時の雰囲気がわかると思います。 ピッコロを使わないためあまりキンキンしないのと、キーを使用しているため音ムラがありますが、いい味わいが出ていると思います。