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シンフォニエッタ

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"Sinfonietta"  [作曲] L.ヤナーチェク(L. Janácek)  [編成] トランペット9重奏  [最高音] H  [楽譜入手先]  IMSLP    オーケストラでは通常トランペットは2または3パートで同じパートを複数人で演奏することはありません。ですので吹奏楽のようにトランペットがずらりと並ぶことはあまりないのですが、今回紹介するシンフォニエッタは違います。 曲の冒頭のファンファーレは、ステージ外でトランペット9本!バストランペットの含めると11本です。 このファンファーレは曲の最後にも登場しますが、ここでは別の動きですが、ステージ上のトランペット3本も加わり全14本!!なんとも圧巻の光景です。 ヤナーチェクは グラゴル・ミサ では死亡曲として紹介しましたがこの曲もなかなかのものですね。一瞬ですがHの音が何度も出てくるは、7番トランペットでも上のAb,Fの繰り返し。短いとは言え2分は吹きっぱなし。死にます😭 ファンファーレとは言うものの少し遅めのテンポでどことなく東洋的な雰囲気が漂う民族的な曲です。 村上春樹氏の1Q84に登場して有名になりましたが、その前から吹奏楽でも編曲されコンクールなどでも演奏されていました。 ↓こちら譜面付きの動画です。

三本のトランペットのための組曲

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"Suite for Three Trumpets"  [作曲] D. ウーバー(David Uber)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 5:00  [グレード] 2.5   [出版] Kendor Music  [楽譜入手先]  ミュージックエイト    ブレーン アメリカの作曲家、ウーバーの組曲です。 グレード2.5と初級者でも演奏できそうなレベルの以下の易しい4曲で組曲となっています。 The Angelus (鐘) Festival (祭り) Dream Intermezzo (夢の間奏曲) Finale- Dance (終曲‐踊り) 簡単な曲ではありますが、どの曲もとても魅力的で 第1曲は題名の通り学校のチャイムのような金管楽器お得意技のベルトーンで始まります。 第3曲は時折現れる音のぶつかりのにじみが面白いです。 音域も高くなく、経験者は音楽に集中できる良曲だと思います。

グラゴル・ミサ

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"Glagolitic Mass"  [作曲] L. ヤナーチェク(Leoš Janáček)  [楽譜]  IMSLP(無料)  [最高音] ハイEb 金管、特にトランペットを演奏する上で避けて通れないバテ。このことを知ってか知らずか、トランペットを酷使する曲= 死亡曲 が数多あります。このような曲= 死亡曲 を紹介したいと思います。 このような曲は以前紹介している 暇曲 に比べ枚挙にいとまがありませんが、珍しいもの、あまり知られていないものを紹介できればと思います。 記念すべき最初の死亡曲は、ヤナーチェクのグラゴル・ミサです。 全8曲からなる大規模な曲です。 トランペットでヤナーチェクといえばトランペット12本必要とするシンフォニエッタでも華々しいファンファーレが登場しますが、この曲もかなりの酷使ぶりです。 全8曲の最終曲では、シンフォニエッタにも通じる東洋的な雰囲気のある下降形のモチーフが徐々に音程が上がっていき、なんと最高音ハイEbまで上がります。 クラシック音楽では異例ともいえる高音でマーラーにもハイEbは登場しますが、あちらは木管が重なっているので出なくても、ラッパ奏者以外は気にしませんが(笑)こちらはこの部分はホルン・トランペット・ティンパニしか鳴っておらず、同じ音はほかにオクターブ下のホルンしかいないのでガチで当てなかればなりません(汗) (in FのシbなのでハイEbです) 死亡している暇もなくその直後に登場する目を疑う譜面がこれです。 テンポ自体は3/2拍子のゆったりとしたテンポ(マエストーソ 2分音符=88)なのですが、拍の頭に休符がある6連符でかなりの速さになります。しかも音が上がっている! 実は、この曲を知ったのは日本でもトップクラスの某オーケストラがやっていたからなのですが、あの人たちがしゃかりきになって、演奏できているか若干あやしい状態になっていたためです😏 アマチュアではほぼ演奏不能、まさに死亡曲です。 譜面付き動画もありました↓