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ナポリの踊り/トランペット四重奏

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"Neaplitan Dance"  [作曲] P.I.チャイコフスキー (Pyotr Ilyich Tchaikovsky)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 2:30  [最高音]  G  [出版] kz2 publishing  [楽譜入手先]  Google Play   amazon   Piascore また、拙作を紹介させていただきます。 今回は白鳥の湖から「ナポリの踊り」のトランペット4重奏版です。 有名なチャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」の中に「ナポリの踊り」というコルネットソロがありますが、それをトランペット四重奏で再現しました。 冒頭に同じ第3幕の有名なファンファーレを追加し、小品としてまとまるようにしました。 このファンファーレは以前の ブログ でも紹介しましたが、TVのBGMなどで一度は耳にしたことがあると思います。 冒頭のファンファーレを除いて、旋律はすべてソロ コルネットが担当します。1-3トランペットは伴奏です。 ある程度吹ける人が1人居ればそれ以外のパートの難度はそれほど高くないのでそれなりに仕上がると思います。 ―内容―  パート譜(ソロ コルネット in Bb、1番~3番 トランペット in Bb)  スコア ・演奏時間 約2分半 ・原調より半音上 

メタリック・フューリー/トランペット五重奏

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"Metallic Fury"  [作曲] エリック・モラレス(Erik Morales)  [編成] トランペット5重奏  [演奏時間] 7分程度  [出版] Morales Music社  [楽譜入手先]  アカデミア・ミュージック 先日、吹奏楽界では中学・高校の全国大会が行われましたが、そろそろアンサンブルコンテストの準備に入る人もいる頃でしょう。 コンクールやアンコンがすべてではないですが、 2000年以降でアンコン全国大会に出場しているトランペットアンサンブルはわずか2団体。前回紹介した2000年 滝川市民吹奏楽団のトランペット3重奏「5つのバガテル」と今回紹介する2016年 山口大学文化会吹奏楽部のトランペット6(5)重奏 メタリック・フューリー 2団体です。 昨今、トランペットアンサンブルにおいてE・モラレスは欠かせない作曲家です。このブログでも何度か紹介しています。 難度が高いのは言うまでもないですが、緻密なアンサンブルにと軽快でキャッチ―なメロディーが魅力的です。同じフレーズをずらして掛け合いを行い四方から降り注ぐような効果は同楽器という特性を十分に生かしていると言えるでしょう。 中間部での全員フリューゲルホルンという指定も効果的です。後半の足踏みも面白い試みです。 こちらは、アンコンでの山口大学の演奏です。 山口大学は6重奏で演奏しているようですが、出版されているものは5重奏のようです。 (詳細は不明です)

5つのバガテル/トランペット三重奏

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"5 Bagatells"  [作曲] ピエール・マックス・デュボワ(Pierre Max Dubois)  [編成] トランペット3重奏  [演奏時間] 5~6分程度(と思われる)  [出版] ルデュック社  [楽譜入手先]  楽天ブックス 10月に入り吹奏楽界では全国大会が行われますが、そろそろアンサンブルコンテストの準備に入る人もいるでしょう。 コンクールやアンコンがすべてではないですが、 2000年以降でアンコン全国大会に出場しているトランペットアンサンブルはわずか2団体。今回紹介する、2000年 滝川市民吹奏楽団のトランペット3重奏「5つのバガテル」と2016年 山口大学文化会吹奏楽部のトランペット6(5)重奏 メタリック・フューリー 2団体でした。 挑戦する団体が少ないのか、トランペットアンサンブルが不利なのか(両方か!?)わかりませんが、少しでもトランペットアンサンブルで出場する団体を増やすべく、これからも情報を提供していきます。 デュボアはフランスの作曲家でダリウス・ミヨーに師事し、1955年にローマ大賞を受賞しています。木管(特にサキソフォン)の作品が知られており、サキソフォンのための4重奏曲が有名だそうです。日本のアンコンでもフルート4重奏がよく取り上げられているようです。 トランペット3重奏「5つのバガテル」ですが、情報が少なく見つかったのは5つのうち3つの1番、4番、5番(下記動画)です。 それほど難易度が高いと思えませんがどれもフランスのエスプリの効いた作品となっています。 しかし、こんな曲で(と言っては悪いが)全国大会とはすごい。 1番 4番 5番

トランペット序曲

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"Trumpet Overture, Op.101"  [作曲] F・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn)  [編成] オーケストラ(トランペット2管)  [演奏時間] 9:00  [最高音]  G  [楽譜入手先]  IMSLP(無料) 今回は、トランペットアンサンブルではない番外編です。 紹介するのは、バイオリン協奏曲や結婚行進曲などで有名なメンデルスゾーンのその名も《トランペット序曲》です。 冒頭、トランペットのファンファーレ(といってもド・ドッ・ドッ・ドー)で始まり、幾度となく登場しますが、残念ながら題名にトランペットとつけるほど活躍はしません。 とても明るく快活な曲です。 この時代のトランペットの譜面を見るとその調のド・ミ・ソ・ド・レ・ミ・ソだけで書かれています。倍音そのまま。この曲も例外なくそうです。 ほかのパートから見ると馬鹿みたいですが、難しいんだなこれが。

7本のトランペットの為の7つのタパス/トランペット七重奏

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"Seven Tapas for Seven Trumpets"  [作曲] デビッド・R・ギリングハム(David R. Gillingham)  [編成] トランペット7重奏  [演奏時間] 13:00  [出版] C. Alan Publications  [楽譜入手先]  ミュージックエイト  [参考譜面]  C. Alan Publications  [グレード] 4 吹奏楽では交響詩「ベトナムの回顧」、ウィズ・ハート・アンド・ヴォイスなどで知られるギリングハムのトランペットアンサンブルです。 タイトルにある通り7つの小品からなる作品ですべて演奏すると13分に及ぶ大曲です。 不協和音が多用されていますが耳障りな感じはなく新しく不思議な響きという感じです。 あまり和音が得意でないトランペットの性質を逆手にとって、うまく不協和音を利用しています。 グレードは4となっています。各パート別々の動きが多く、最終楽章ではテンポが速いところがネックでしょう。 ただ、各楽章が短いので練習や抜粋はしやすいと思います。

ファンファーレとカプリス/トランペット四重奏

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"Fanfare and Caprice for 4 Trumpets"  [作曲] デビッド・ステレット(David M. Sterrett)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 2:30  [最高音]  Ab  [出版] Brixton Publications  [楽譜入手先]  ミュージックエイト 落ち着いた感じで始まるファンファーレはだんだんと高まりを見せ、少しおどけたようなお祭りの騒ぎのような雰囲気を持った明るく軽快なカプリスへと続きます。 カプリスには少し静かな部分もあるため、2分半と短いわりに盛りだくさんな楽曲です。 難度はグレード5と高く、前半部は何とかなるとして、後半の3連系の速いパッセージに苦労しそうです。

人形の夢と目覚め/トランペット四重奏

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"The Doll's Dream and Awakening"  [作曲] T.エステン (Theodor Oesten)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 2:30  [最高音]  F  [出版] kz2 publishing  [楽譜入手先]  Google books    Google Play   amazon   Piascore また、拙作を紹介させていただきます。 今回は「人形の夢と目覚め」のトランペット4重奏版です。 中間部のメロディは、某お風呂の湯沸かし器の音楽です! ウケること間違いなし。 元々初心者向けのピアノ曲ですが、おなじみのメロディと後半のかわいらしくて賑やかな曲調がトランペットアンサンブルにピッタリだと思い編曲しました。 1st,3rdが高め、旋律多めですが、どのパートにも見せ場があるように編曲しています。 最高音がFとなっており、初心者~中級者でも演奏可能です。 ―内容―  パート譜(1番~4番 トランペット in Bb)  スコア ・演奏時間 約2分半 ・原調より2度下 ・最高音 1st、3rd:五線の上のソ(F) 

エンジェルのためのファンファーレ/トランペット四重奏

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"Fanfare for an Angel"  [作曲] J.スチーブンソン (Jim Stephenson)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 2:30  [最高音]  ハイC  [出版] Stephenson Music  [楽譜入手先]  Stephenson Music このファンファーレは、著名な女流トランペット奏者 J.ポツィウスがハイチ地震で被災しながらも現地で救援活動をして帰国した際に空港で初演された曲です。 オリジナルのトランペット4重奏版のほかにトランペットとオルガン版、金管5重奏版があるようです。 とても力強く前向きさを感じる冒頭ですが、美しい中間部を持つ少し長めのファンファーレとなっています。

カンタベリー・フローリッシュ/トランペット八重奏

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"The Canterbury flourish"  [作曲] G.ジェイコブ (Gordon Jacob)  [編成] トランペット8重奏  [演奏時間] 1:00  [最高音]  ハイBb  [出版] Alphonse Leduc  [楽譜入手先]  アマゾン  [譜面サンプル]  サンプル ジェイコブによって作曲された、この8本のトランペットのためのファンファーレは、題名にあるとおりイギリスのカンタベリー大聖堂で初演されました。 華やかなであり落ち着いた大聖堂に似つかわしいファンファーレです。 カンタベリーというと吹奏楽で有名なヴァン・デル・ローストのカンタベリー・コラールを思い浮かべる方もいると思いますが、こちらも同大聖堂をモチーフにしています。

径(みち)-ヴィトルド・ルトスワフスキの追憶に-/トランペットソロ

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"Paths" -In Memoriam Witold Lutosławski-  [作曲] 武満徹(TAKEMITSU ,Toru)  [編成] トランペットソロ  [演奏時間] 6:00  [最高音]  ハイC#  [出版] Schott Music Tokyo  [楽譜入手先] 島村楽器 楽譜便   ショット・ミュージック・オンラインショップ 日本を代表する作曲家の一人、武満徹 氏が書いた唯一のトランペットソロ曲です。 1994年9月21日ポーランドの音楽祭「ワルシャワの秋」でおこなわれた「ヴィトルド・ルトスワフスキ追悼演奏会」で、ホーカン・ハーデンベルガーによって初演されました。 モチーフごとにハーマン・ミュートを脱着して演奏効果を高めています。(専用かわかりませんが、こんなミュートスタンドあるんですね) また、楽譜にはテンポの指定はありますが、拍子記号がなく独特の”間”が感じられる曲です。 無調性音楽でありながら武満徹ならではの雰囲気を持ったとても芸術性の高い作品です。 願わくば、誰でも演奏できるようなものであればなお良いのですが、音域はC管最低音のF#からハイC#まであり、トランペット奏者としても最高の技術が求められる作品となっています。 非常に詳しい解説が、トランペット奏者の 曽我部清典 氏のホームページ  にあるのでご覧ください。 こちらはモチーフの説明と楽譜あり動画です。

NTC 2018/全米トランペット選手権

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毎年3月に開催されている、全米トランペット選手権(NTC)が今年も開催されました。 今年の会場はテキサス州のノーステキサス大学です。 小アンサンブル部門の1位、2位の演奏曲は、あまり情報がないようです。 もしかすると、このために作編曲された楽曲かもしれません。 3位のデュレンホルン・パッセージは 以前紹介 した作品です。 Small Trumpet Ensemble Finalists (小アンサンブル部門) 1位 ベイラー大学(ゴールドチーム)    First Place- Baylor University (Gold)    演奏曲: Broiled( Mel Broiles / Rudd  作曲 ) 2位 テキサス大学オースティン校    Second Place- UT-Austin    演奏曲: The Shadow of a Fallen Hero  ( Casey  Martin 作曲) 3位 フロリダ州立大学(レネゲードチーム)    Third Place- Florida State (Renegade)    演奏曲: Durrenhorn Passage( Kevin McKee 作曲) 大アンサンブル部門は、以前小アンサンブル部門で優勝経験のあるオクラホマ州立大学がストラヴィンスキーの春の祭典を演奏して優勝しました。 前回優勝のベイラー大学がバーンスタインのプレリュード、フーガとリフを演奏し2位、 地元フロリダ州立大学は3位入賞です。演奏は、小アンサンブル部門3位と同作曲家の金管アンサンブルの作品をトランペットアンサンブルに編曲したもののようです。 Large Trumpet Ensemble Finalists(大アンサンブル部門) 1位 オクラホマ州立大学    First Place- Oklahoma State Universit y    演奏曲: Rite of Spring( Stravinsky  作曲   Gardner編曲)  2位 ベイラー大学    Second Place- Baylor University    演奏曲: Prelude, Fugue, and Riffs( Bernstein 作曲  Rudd/Parker 編曲)   3位 

「地獄のオルフェ(天国と地獄)」序曲より/トランペット四重奏

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"Orphée aux Enfers Overture(Orpheus in the Underworld Overture)"  [作曲] ジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach)  [編成] トランペット4重奏  [演奏時間] 5:30  [最高音] G (オプション演奏時 A)  [出版] KohZimmer2  [楽譜入手先]  Piascore   Google Play   Googleブックス   Amazon(Kindle版)  「地獄のオルフェ(天国と地獄)」序曲より前半と後半の抜粋をトランペット4重奏に編曲しました。 天国と地獄と言えば、運動会やCMでおなじみのアレです。 ですが、この編曲では前半部分も含めています。 前半はあまりなじみがないですが意外と良い曲で華やかなオープニングはトランペットアンサンブルにもピッタリです。 編曲にあたっては、あまり1stに旋律が集中しないように分散させています。 おいしい中盤のバイオリンのソロも各パートに振り分けています。 有名な後半のカンカンから演奏することも可能でこの場合、約2分になります。 盛り上がること間違いなしです。

シンフォニアとカプリス/トランペット八重奏

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"Sinfonia and Caprice"  [作曲] 酒井 格(SAKAI Itaru)  [編成] トランペット8重奏  [演奏時間] 4:30  [出版] デ・ハスケ(De Haske)  [入手先]  バンドパワー(楽天) 吹奏楽では「たなばた」で知られる酒井 格 氏が作曲したトランペット8重奏です。 前半は、荘厳な教会が似合いそうなゆっくりのテンポで、4パートずつに分かれての掛け合いはガブリエリのそれを思わせます。また、各4人のベルトーンも効果的に使用されて曲を盛り上げています。 後半はアップテンポの暗い曲調で始まるのですが、途中で明るく伸びやかな旋律が現れ希望を感じさせます。再度暗い旋律が現れますが、最後は救われるように明るく伸びやかな旋律で締めくくられます。 グレードは不明ですが、かなり高音がある点、演奏に8人必要な点などが難点です。 今後、もう少し易しく4~5人で演奏できる作品が作曲されることを期待します。