ノーベル・ファンファーレ/トランペット四重奏

"The Nobel Fanfare"

 [作曲] フランソワ=アンドレ・ダニカン・フィリドール(André Danican Philidor)
 [編曲] ウルフ・ビョーリン(Ulf Björlin)
 [編成] トランペット4重奏(2重奏)
 [演奏時間] 15秒
 [最高音] A

毎年、10月ごろに受賞者が発表されるノーベル賞ですが、今年も日本から吉野彰さんが化学賞を受賞されました。授賞式はノーベルの誕生日である12月10日と決まっているようです。
この日に受賞者がメダルを授与される映像はニュースなどで見ることがありますが
この時、ファンファーレが鳴っているのはご存知でしょうか?

以下の動画は2018年、日本からも本庶さんが受賞しており、授与され握手した際にファンファーレが演奏されています。(50分29秒ごろ)

よく耳を澄ませると、2和音のファンファーレですが、前半と後半聴こえてくる場所が違うようです。

昔からこのファンファーレの作曲者が気になっていたので調べてみました。
ググっても授賞式やコンサートの動画は発見できるものの作曲者名がなかなか見つからなかったのですが、初めに見つけたのが、こちらの動画。

女の子がオルゴールを回して奏でられるのが調は違いますがまさしくあのファンファーレ。この動画の下のコメントに
”Francois-André Danican Philidor (1726-1795) i arr. Av Ulf Björling (1933-1993)”
とありFrancois-André Danican Philidor が作曲者でUlf Björlingが編曲者であることが書かれています。
これは一般の方の投稿のようで確証を得るために、さらにこれを手掛かりに検索すると今度は、
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団 のホームページのトランペットパートの紹介に下の方に、
André Danican Philidor The Nobel Fanfare, arr Ulf Björlin
とあります。ロイヤル・ストックホルム・フィルはまさに式典のとき演奏しているオケです!これでほぼ間違いないと思い、さらに検索してみると今度は、
こんな画像を発見しました。これはあの女の子が持っていたオルゴールです!

さらにその横に楽譜と英文の説明がありました。
そこにはこう書かれています。

"このファンファーレはノーベル賞授賞式で受賞者にメダルと賞状が授与されたときに演奏されます。
このファンファーレはストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の4人のトランペット奏者で演奏されます。
これはフランスの作曲家フランソワ=アンドレ・ダニカン・フィリドール(1726-1795) によって作曲され、スウェーデンの作曲家、ウルフ・ビョーリン(1933-1993)によって編曲されました。"

譜面は2重奏ですが、4人と書かれているように1行目と2行目で分かれて演奏しているようです。
プロとはいえこの式典でAまできちんと当てるのは緊張するでしょうね。毎年のことだから慣れてるのでしょうか?

平和賞以外の授賞式はロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地であるストックホルム・コンサートホールにて行われるため、頻繁にオーケストラが演奏を行いとても華やかです。授賞式終了後、ストックホルム市庁舎にて、スウェーデン王室および約1,300人のゲストが参加する晩餐会が行われるそうです。




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