交響曲第1番より第4楽章

"4th mov. from Symphony No.1 D minor"

 [作曲] S.ラフマニノフ (S. Rachmaninov)
 [編成] 管弦楽(トランペット3本)
 [演奏時間] 約50秒(ファンファーレ部分)
 [楽譜入手先] IMSLP(無料)

今回はオーケストラ曲の中からトランペットの活躍する曲を紹介します。
ラフマニノフの交響曲第1番です。
第4楽章の短い序奏のあと、スネアドラムともに3本のトランペットでファンファーレが始まります。それにオケ全体が加わり勇壮なテーマを奏でます。主役のような伴奏のような形で1分弱のにぎやかなファンファーレを形成するという面白い使い方です。

実はこの曲、不遇の曲で一度紛失しているんです。当時駆け出しのラフマニノフの曲は対立関係にあった楽派のロシアの大御所たちによって、けしからん曲として烙印を押されてしまったのです。
あのグラズノフがいい加減な指揮をした結果ともいわれていますが、いつの時代も”出る杭は打たれる”ものです。
作曲者の没後、レニングラード図書館で発見された初演時のパート譜より復元され出版されたそうです。

ラフマニノフといえばピアノ協奏曲第2番や交響曲第2番が有名ですが、この曲の挫折を乗り越えた賜物とも言えるかもしれません。
ラフマニノフ自身もこの曲に愛着があったようで、のちに交響的舞曲にもこの曲の第一楽章の主題を引用しています。

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