交響詩「中央アジアの草原にて」

 "In the Steppes of Central Asia"

 [作曲] A. ボロディン(A. Borodin)
 [出番] 283小節中25小節

普段、トランペットアンサンブルやトランペットが活躍する曲をご紹介していますが、反対に活躍しない曲=暇曲を紹介したいと思います。
オーケストラではトランペットやトロンボーンがない曲(いわゆる降り番)は珍しくないのですが、譜面にあるのにほとんど出番がない、または目立たない曲を暇曲と命名してご紹介します。


今回紹介するのはA.ボロディンの交響詩「中央アジアの草原にて」です。
すべて合わせても283小節中25小節です。トロンボーンやティンパニよりも少ないんです。
これで全部です。↓


一部ハモリがありますが、2ndはほぼそのままオクターブ下です。
練習番号Dはホルンの静かなソロのあとのtuttiなのですが、わりと唐突な感じでがして入りにくいです。ここはffなのでまあ良いですが、Fの6小節目はpで上のF#(in Fの譜面です)の音なのでなかなか怖いです。

ボロディンといえばオーケストラや吹奏楽では歌劇「イーゴリ公」からダッタン人の踊りが有名で、派手なイメージがありますが、同オペラの序曲のホルンソロ(なかなか高音)やノクターンとして単楽章でも有名な弦楽四重奏第2番の第3楽章と思いをはせるような美しい旋律が得意なことががうかがえます。
この曲でも冒頭のクラリネットのソロ、東洋を感じさせるコーラングレのソロ、最後を締めくくるフルートのソロと美しいメロディーが味わえる名曲です。

暇曲に乗る際は、ほかのパートに耳を傾けてみてはどうでしょうか。(落ちないようにしてくださいね)







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